専門家おすすめ! 赤ちゃんの寝つきがよくなる入眠儀式

赤ちゃんの寝かしつけには、多くのママが大変な思いを抱えています。そこで、赤ちゃんの寝つきがよくなるアイデアや、ママの睡眠をサポートする手立てについて、とも子助産院院長である伊藤朋子さんに解説していただきました。
赤ちゃんの寝つきは、親と密着する安心感がカギ
生後3ヶ月くらいまでの赤ちゃんは夜行性。「寝つきが悪いのはなぜ?」とよく聞かれますが、「赤ちゃんはそんな感じなので、少々のあきらめも必要です。でも、ずっとこのままではないから思い詰めないで」と答えています。「どうしても寝かせよう」とがんばらないことが大切です。
とはいえ、ママも精神的につらいですね。そこで、赤ちゃんの寝つきがよくなるおすすめの方法をいくつか挙げてみました。
気持ちよく揺らしてあげる
おんぶひもやスリングなどを活用して、軽く揺らしてあげましょう。一定のリズムで揺れている感覚が気持ちよくて、眠ってしまう赤ちゃんが多いです。
抱っこやおんぶで移動しながら
哺乳類には「移動反射」というものがあり、親が移動するときに、子どもは運んでもらいやすいように大人しくする習性があるそうです。ママと身体がぴったりくっついている安心感も手伝って、そのまま眠りの世界へ。
アゴを赤ちゃんの頭にくっつけて
ママやパパのアゴを赤ちゃんの頭にくっつけて、小さな声でお話したり、歌ってあげたりするのも有効です。骨伝導で聞く音が、耳から聞こえる音より安心するのではと言われています。
この他にも、絵本の読み聞かせや、背中トントン、睡眠を促す音楽をかけるなど、さまざまな寝つきのよくなる方法を試してみてください。入眠儀式として定着するといいですね。
寝室環境を整えて、家族で早寝を
ときどき、遅い時間まで部屋が明るく、テレビやスマホがONの環境のまま赤ちゃんだけを早寝させようとするママがいますが、それはNGです。スマホOFFの時間を決めて、家族も一緒に早寝を習慣づけてはいかがでしょう。
赤ちゃんの寝つきが悪いと、ママ自身が睡眠不足になりがちです。3時間以上の連続した睡眠がとれないことを、ストレスに感じているママも多く見られます。睡眠不足は、イライラする、集中力がなくなる、疲れが取れないといったことにつながり、心と身体に大きな影響を与えます。
ひとりでがんばらず、周囲を上手に頼って
ひとつの改善方法として、ベッドの中で授乳の練習をしてみませんか。背中にたくさんのクッションを入れて、寄りかかる姿勢で赤ちゃんを抱っこしながら授乳するリクライニング授乳や、添い寝授乳を試してみてください。赤ちゃんがベッドで寝たあとに、そのままママも一緒に眠るとよいでしょう。
ママは、目玉が溶けそうなくらい眠い日々が続いていることと思います。それでも、子育て中の今は、ママにとっては人生の中でも充実しているときです。迷うことも多いですが、あなたが「いいな」と感じたやり方を信じて大丈夫。パパ、ご両親、産院や助産院など、応援団は近くにたくさんいますよ。
人間は、もともと共同哺育の動物と言われており、赤ちゃんはみんなで育てるものなんです。ママひとりでがんばるには、限界があります。最近は、産後ケアに力をいれている市町村が増えてきました。産後数ヶ月たってからも、デイサービスの利用で、助産院などにお昼寝にやって来るママもいます。
赤ちゃんは、みんなの「なにか手伝いたい!」という気持ちを揺さぶります。保健センターや育児サポートのボランティア、地域の育児支援室……さまざまな社会資源を活用して、この幸せで大変な時期を乗り越えてください。
取材・文/内藤綾子
関連するキーワード

とも子助産院 院長
伊藤朋子(いとうともこ)
助産師、看護師。秋田県出身、平成元年に助産師免許を取得。平成12年に、とも子助産院を開業。入院分娩と母乳育児相談を行っている。妊婦さんやママたちが、「第二の実家」のように感じられる家庭的な雰囲気の助産院として人気。
大塚家具のLINE公式アカウント!
続けて読みたい!あなたにオススメの記事