毎日熱帯夜が辛すぎる! 寝苦しい寝室にさよならする方法とは?
INTERVIEW

この季節、夜になっても一向に涼しくならず、寝苦しい、眠れない日々が続いているという方も多いのではないでしょうか?
そこで、大塚家具のスリープアドバイザー・椎名美子が、寝具や涼感アイテムを工夫して、快適な夏の寝室を作る方法をお伝えします。
まずはファブリックを寒色系に変えるべし
――毎日暑くて、寝苦しい日々が続いています。少しでも安眠を得られるように、寝室を夏モードに変える方法を教えていただけますか?
(以下椎名)
まず、ファブリックの色使いがポイントです。夏におすすめなのは、青などの寒色系を使ったカラーコーディネート。
青などの寒色は見た目も涼しいですが、実は体感温度も涼しくなると言われています。
なぜなら人は、目をつぶっていても肌で色を感じられるから。そのため、気温や湿度が同じ環境であっても、寒色系の寝具に接することによって、温度も涼しく感じられるそうです。
ちなみに寒色系は青以外で、紺、水色、グリーン、赤味の少ない紫などが挙げられます。
――寝具の素材もいろいろ販売されていますが、夏にはどんな素材がおすすめでしょうか?
人が眠りに落ちるとき、必ず深部体温が下がっていることをご存じですか? 体温を下げるために、汗をかく仕組みになっているんです。
その汗はシーツや掛布団に伝わりますから、効果的に逃してあげないと、布団の中がムレる原因に。そうなると効果的に深部体温が下がらず、「寝苦しさ」にもつながります。
やはり、夏に取り入れたいのは、湿気を吸ってくれる素材。
一番のおすすめは、吸汗性に優れ、その汗をすぐに乾かせてくれるリネンです。ムレ感もなく、蒸し暑さも解消してくれます。
さらっとした寝心地なので、かいた汗が張り付くような不快感もないんですよ。
またコットンも吸汗性に優れていて、折り方や加工にもよっては肌触りも滑らか。乾汗性はリネンに比べたら劣りますが、ポリエステルなどの化学繊維に比べたら格段に良いですね。
タオルケットはムレのもと!?
――夏は掛布団をタオルケットに変える方もいると思いますが、いかがでしょうか?
夏はどうしても冷たいものを飲んだり食べたりして、内臓を冷やしがち。しかも近年の夏は夜も気温が下がらず、エアコンをかけることが多くなってきています。
そんななか、体調を崩さないためにも、お腹の部分をしっかり保温することが大事。
しかし、タオルケットに使われるコットンは、吸汗性は高いものの、リネンや羽毛などに比べると汗の乾きが遅くなります。
人間は寝ている間にコップ1~2杯分の汗をかきますが、その汗をタオルケットが吸ったままだと、冷えてしまいます。その結果、お腹にかけたタオルケットがお腹を冷やすことにもつながってしまうのです。
そのため私は、夏でも羽毛布団をおすすめしています。
羽毛といえば冬のイメージが強いかもしれませんね。でも、保温性が高いだけでなく、吸湿・発散性にも優れている羽毛は、ムレずに暑苦しくないし、もちろんお腹も冷やしません。
また、羽毛布団はベッドの上に載せるだけで湿気が抜けてくれますので、お手入れも不要。タワーマンションなどにお住まいで、布団が干せない方にも、ハウスダストを気にせずお使いいただけます。
快適で楽しい涼感グッズをチョイス
まず、ベッドマットとシーツの間に、汗取り用の敷パッドを敷くこともおすすめしています。
敷パッドを活用すれば、シーツを毎日干したり洗ったりできない場合でも、毎日さらりとした寝心地を得ることができます。
ここで注意したいのが、中綿の素材。私はシーツや枕カバー同様、リネンをおすすめしています。
リネンは吸汗性・速乾性が高く、湿度を上げすぎることがありません。そのためバクテリアも繁殖しにくく、においも気になりにくいのです。
あと、意外なようですが、羊毛も吸湿性、発散性に優れています。
羊毛は元を正せば羊の毛。気温に応じて体温を調整する機能を備えています。冬、温かいセーターに使われるイメージがありますが、夏にも活躍してくれるんですよ。
そのほかにも、おすすめの涼感グッズはこちら!
ピローシート
枕にかける冷感シート。今までにない接触冷感を実現。気になるにおいも低減してくれます。
しろくまくら
見た目もかわいい抱き枕。時間が経っても温度が上がりにくく、長時間冷たさを持続できる適温剤を使用しています。
ハンドピロークールタッチ
手を入れると中がヒヤッとして気持ちの良いハンドピロー。枕元に置いておくだけで、楽しい夢が見られそう!?
まだまだ熱帯夜は続きますが、寝具を夏モードにチェンジ。涼感グッズを取り入れ、エアコンを上手に使えば快適に過ごすことができます。
夏の間もしっかりと睡眠を取って、元気に過ごしていただきたいですね。
関連するキーワード

大塚家具 スリープアドバイザー
椎名美子(しいなよしこ)
大塚家具 銀座本店 シニアアドバイザー。整理収納アドバイザー2級。筑波大学卒業後、海外で日本語教師として勤務。日本国内で人と接する仕事がしたいと2005年に大塚家具に入社。お客様の寝室環境に合わせた、きめ細やかな寝具選びのアドバイスを行っている。お気に入りの睡眠アイテムは、リネンのシーツと羽毛布団。
【スリープアドバイザーとは】
睡眠研究機関である「スリープ研究センター」が認定している資格。睡眠の専門知識に関する講座を受け、試験に合格した人だけが名乗ることができます。大塚家具では、各ショールームでスリープアドバイザーがお客さまのよりよい睡眠のための相談役として活躍しています。
※記事内の写真・文章・価格・人物などは記事の更新日時点での情報となります。
現在の情報と異なる場合もございますので、ご了承ください。
大塚家具のLINE公式アカウント!
続けて読みたい!あなたにオススメの記事