寝室のインテリアに観葉植物を取り入れて 第2回

寝室に観葉植物を飾ると、雰囲気が変わり、気持ちもリフレッシュします。そのまま深い睡眠へ導かれること間違いなし! そこで、観葉植物を飾るメリットやお手入れ法、おすすめの観葉植物などについて、「観葉植物専門店グリーンインテリア」のグリーンアドバイザーである真下悦洋(ましもよしひろ)さんに、2回連載で話を聞きました。
第1回の記事「寝室のインテリアに観葉植物を取り入れて 第1回」はこちら
寝室には日陰に強く育てやすい観葉植物を
──寝室に飾るのにふさわしい、初心者にもおすすめの観葉植物を教えてください。
ポトス パーフェクトグリーン
ポトスの特徴は、葉にツヤツヤした光沢があって、グリーンインテリアでは美しさが際立つこと。また、つるが長く伸びると、這わせるなどさまざまな飾り方が楽しめます。お手入れも簡単で、水やりは土が乾いていたらあげる程度で大丈夫です。
ポトスの中でも、寝室ならパーフェクトグリーンを推薦します。白い斑が入らない、名前の通りに鮮やかな緑一色。見た目にもなごませてくれます。環境への適応力が高いので、暗かったり北側だったりする寝室にも強いです。
フィロデンドロン・グラジエラエ
フィロデンドロンには直立性とつる性があり、グラジエラエはつる性に属します。ハート型の光沢のある葉は、見た目が文句なしの愛らしさ。ひと目見て、多くの女性がためらわず買っていきます。丈夫で育てやすく、暗めの寝室にも適応します。寝る前に、多くのハートに癒やされてください。プレゼントにも喜ばれますよ。
ドラセナ系
上に向かって伸びる枝と、葉先がとがって細身のシュッとした葉のコントラストがスタイリッシュで人気があります。「幸福の木」という別名があり、多くの人から愛されている定番植物です。コンシンネ・トリカラー、レモンライムなど品種が多いので、ドラセナ系で統一するのも楽しいのではないでしょうか。
日陰に強く育てやすいのが特徴。縦に伸びて横に広がらないので、寝室が狭くてもそれほど場所をとりません。見た目が細身なので、シックな寝室に向いています。
シェフレラ系
熱帯アジアが原産で、比較的寒さに強いです。主な産地である八丈島では、防風林に使われることもあるくらい丈夫で、日陰にも十分に順応します。茎はまっすぐに伸び、葉は光沢のある緑色で楕円形。低木から高木まで大きさがさまざまあるので、部屋の広さや好みで選ぶとよいでしょう。
「初心者なので小型のタイプを」の落とし穴
──大きさがいろいろありますね。初心者なら小さい種類から始めるのがよいですか?
「初心者なので、小さいものを」という声が多いのですが、実は小さい方が難しいんですよ。土は早く乾いてこまめな水やりが必要になるし、少し場所を移動すれば、環境が変わって弱くなることもあります。大きい観葉植物の方が丈夫で、実は育てやすいんです。
──おしゃれに飾りたいと思うのですが、アイデアはありますか?
アイデア1 大型の観葉植物をベッドサイドに
寝室のサイズに余裕があれば、ベッドサイドに大型の観葉植物を設置すると豪華です。樹形(樹木の姿・形)が、美しくしなやかに曲がっているタイプはデザイン性に富んでいて人気が高いです。
アイデア2 陶器などの鉢を活用
購入したときのプラスチックの鉢は、陶器などのシンプルなデザインの鉢に入れ替えましょう。特に白い鉢を選ぶとグリーンが映えるうえ、寝室に欲しい清潔感も演出してくれます。
アイデア3 鉢カバーでインテリアに統一感を
鉢カバーは、かご、布、麻、ブリキのバケツなど、安価で手軽にそろえられるのが魅力。寝室のテイストに合わせれば、おしゃれ度がぐっとアップします。
アイデア4 左右対称に飾る
ベッドをはさんで、左右に同じ観葉植物を飾ってみるのが上級テク。特に背の高い観葉植物なら、低いベッドとのコントラストが美しくなります。
成長を感じる瞬間がうれしい
──ところで、真下さんは寝室に観葉植物を飾っていらっしゃいますか?
ワンルームなので寝室とリビングは同じなんですが(笑)、窓辺にたくさん飾っています。観葉植物に囲まれていると、心がホッと安らぎます。安心して眠りにつくことができるし、目覚めたときに視界に入ると気持ちがよくて「今日もがんばろう」と思えます。
──職場だけでなくプライベートでも、常に観葉植物に囲まれているのですね。
観葉植物を育てていると、日々成長しているのがわかります。冬の時期はジッとしているのですが、春になると新芽が出て、植物の息吹を感じる瞬間がたくさんあるのが醍醐味。一生懸命大きくなろうとしている姿を見ると、元気がもらえます。
スタッフに植物の特性をきちんと聞いて
──最後に、「観葉植物に興味がある」「観葉植物を飾ってみたいけれど、お手入れに自信がない」といった読者へメッセージをお願いします。
観葉植物にはそれぞれ特性があるので、それを理解すれば育てるのは難しくありません。最近はインターネットでもたくさん販売していますが、最初は売り場へ足を運んで、スタッフに育て方を聞いてから購入するとよいでしょう。慣れてきたら、ネットショッピングでもよいので、さまざまな種類にチャレンジしてみてください。きっと、快眠できる寝室づくりに役立ちますよ。
文/内藤綾子
監修:
「観葉植物専門店 グリーンインテリア」グリーンアドバイザー 真下悦洋(ましもよしひろ)さん
グリーンマスター1級。フラワーショップの経験を積み、グリーンインテリアの立ち上げ時に入社したのち、現在に至る。日本各地の生産地を訪ね、すべての仕入れを担当。http://www.green-interior.jp/