【専門家に聞く!】睡眠は美容の特効薬! プロが実践する睡眠法は? 第2回「岸紅子さんのキレイのヒミツは睡眠にあった」

美容家は、睡眠をとても大事にしています。美容にはなぜ睡眠が必要かをひも解き、美のプロが実践している睡眠の工夫などについて、ホリスティック美容家の岸紅子さんに2回連載で話を聞きました。
第1回の記事「【専門家に聞く!】睡眠は美容の特効薬! プロが実践する睡眠法は? 第1回「健やかな肌や髪に、睡眠が影響するのはなぜ?」」はこちら
就寝前の瞑想で、心を穏やかに
──岸さんご自身の睡眠について教えてください。
夜11~12時ごろに寝て、朝7時前に起きるのが私の睡眠リズムです。睡眠時間は7~8時間くらいでしょうか。肌の調子もいいし、身体も軽いです。
──寝室はどのようなコーディネートですか?
モノトーンに抑えていて、寝具のカラーはシンプルなホワイト。肌触りにこだわっているので、リネン類は滑りの良い高密度のコットンが多いです。ちなみに、パジャマの素材はオーガニックコットン。汗をよく吸って着心地がよく、洗いやすいのが気に入っています。
──「これをやると睡眠モードに入れる」という睡眠儀式は?
よく、ベッドの中で目を閉じて瞑想をします。呼吸は鼻から吸って、口からゆっくり吐くことを繰り返します。
そのとき、お世話になっている方たちの顔をイメージし、日ごろからの感謝を心の中で伝えているんですよ。支えてくれる家族、友だち、難しい案件がうまくいったこと、今日も健康でいられたことなど、「ありがとう」と心で言うと、穏やかな気持ちで眠りにつくことができます。
睡眠リズムがガタガタで身体が悲鳴を上げた
──「睡眠不足でこんな失敗をした」というエピソードがあれば教えてください。
睡眠不足だけが原因というわけではないんですが、20代前半から後半にかけて、美容マーケティングの会社を起業し、自らも月に10誌の撮影や美容記事の連載をこなすなど、昼夜問わずがむしゃらに働き続けていたら、咳が止まらなくなってストレス性の喘息に。顔は吹き出物だらけになりました。さらに数年後、長年身体を酷使したことで、重い子宮内膜症にもなっていました。
──そのころ、どのような睡眠状態だったのですか?
深夜2~3時に寝て、起きるのは昼とか、寝る時間すらないときは、1~2時間仮眠して次の仕事へ行くなど、睡眠リズムはガタガタ。そんな生活が心と身体にあれほど影響を及ぼすとは、考えもしませんでした。
ホリスティックな美容を目指して
──どのように改善されたのですか?
最初に行ったのは、睡眠リズムを立て直すことです。夜11時前後に寝て朝7時前後に起きるという生活を1週間続けただけで全然違いました! それまで出ていた鬱のような症状が改善。早起きして太陽の光を浴びて概日リズムを調整し、セロトニンを十分に分泌させたことがよかったんだと思います。
──以降、ホリスティックビューティのメッセージを発信されていますね。
病気をしてから、睡眠リズムをキープしながら、漢方、アロマ、ハーブ、あらゆる自然療法を試みて、少しずつ身体の調子がよくなり免疫力が上がってくるのを感じました。身体の内側からの“ホリスティック(包括的)”な美容こそが大切だと思ったんです。
睡眠で、毎朝新しい自分に生まれ変わる
──岸さんにとって、睡眠とは何ですか?
普通は、「身体の疲れをとる」「心を休ませる」といったことですよね。私の場合、「毎晩心と身体をリセットして、毎朝生まれ変わる」くらいの気持ちで睡眠をとらえています。寝ることで心身ともに浄化され、朝に新しい自分が生まれる。そのきっかけが睡眠なので、決しておろそかにできません。
──睡眠に重要なことは何ですか?
ホリスティックビューティのポイントは、「心地よい」こと。寝具や環境づくりは、心地よいと感じるかを指標に、心と身体に合っているものを使うことが重要です。
カーテン、布団カバー、ベッドカバーなどの寝室を彩るおすすめカラーは、ブルー、オレンジ、グリーン、パープルなどがあります。自分の気分に合わせて「気分が落ち着く」「心地よくなる」といったカラーに、こまめに替えるのもいいですね。
睡眠美容家・岸さんおすすめの2大睡眠アイテムとは?
──おすすめの睡眠グッズがあれば、教えてください。
簡単に手に入るものでは、次のようなアイテムはいかがですか?
・アロマの香り
アロマミストやディフューザーなどのアイテムでアロマを活用すると、香りに癒やされてスムーズな眠りに導かれます。私は、寝る前の瞑想のときシュッシュッとアロマスプレーを寝室全体に吹きかけたりしています。
・耳まで覆うアイマスク
目だけでなく耳まで覆うことで、光と音を同時に遮断してくれます。耳には安眠のツボも多くあるので、アイマスクで覆って温めることで、より安眠しやすくなります。
──最後に、読者へメッセージをお願いします。
忙しくなると、多くの人が睡眠を犠牲にしてしまいがちです。でも、睡眠を削って仕事をがんばっても集中力や判断力が低下し、パフォーマンスは落ちる一方です。また、睡眠を削って仕事したり遊んだりする一方で、美容にお金をかけるのは勿体ないと思います。
一日のスケジュールを立てるときは、「○時~○時まで寝る」ことを最初に決めてから、仕事時間を組んでいくようにしてみては。本来の美しさは、身体と心の健康に根ざしています。睡眠を中心に一日を過ごしていくと、身体はいつも調子よくなり、健康的で艶のある肌や髪などもキープできるようになりますよ。
文/内藤綾子
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ホリスティック美容家
岸紅子(きしべにこ)
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事。発酵食アドバイザー、睡眠美容研究家。大学時代にホリスティック医療と出会い、多くの代替療法を研究。NPO法人日本ホリスティックビューティ協会を設立し、2010年に「ホリスティックビューティ検定」開始。国内外で検定やセミナーを通じて自然治癒力の高め方やセルフケアを伝える。
https://h-beauty.info
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