海外旅行前に知っておこう! 時差ボケ軽減法で睡眠の質をあげる
COLUMN

「せっかくの海外旅行だったのに、時差ボケがひどくて思いっきり旅行を楽しむことができなかった」という経験はありませんか? 時差ボケは、海外旅行者の8割以上の人に起こると言われています。海外旅行をフルに満喫するためにも知っておきたい海外旅行先での睡眠の質をあげる”時差ボケ軽減法”とは?
“時差ボケ”はなぜ起こる? そのメカニズムを知っておこう!
“時差ボケ”は、急速に時間帯の異なる地域にジェット機などの速い乗り物を使って移動したときに、出発時点の体内時計が目的地の時間帯に合わなかったために、身体の一部に不調が起きる現象です。
日本から遠距離にあったとしても、時差が2時間ぐらいしかない南向き飛行のオーストラリアなどに行く場合は、時差ボケは起きません。一方、日本から東向き飛行となる米国や西向き飛行のヨーロッパなどに行く場合には、時差ボケが起きやすいと言われています。さらに、東向き飛行と西向き飛行では症状の重さが異なります。一般的には1日の時間が長くなる西向き飛行より、1日のリズムが短くなる東向き飛行の方が、睡眠の質がさがる時差ボケの症状が重く出る傾向にあると言われています。
眠気だけではない!時差ボケの症状とは……。
時差ボケには、次のような症状が出ると言われています。
・睡眠障害(夜間不眠、早期覚醒、熟眠障害、中途覚醒など)
・疲労感
・集中力・記憶力・食欲の低下
・便秘や下痢などの胃腸障害
・頭痛・肩こり
・月経異常(女性の場合)
寝る時間帯がずれてしまうために起きる、睡眠の質に関わる睡眠の問題はもちろんありますが、その他にも、毎日トイレに行く時間が決まっている人は、この時間もずれてしまうことにもなるため胃腸にも障害が出てしまうことが多いようです。
これで海外旅行中の睡眠の質もあがる!? 旅行前と旅行中の時差ボケ対策
どうにかしたい辛い“時差ボケ”。睡眠の質を低下させる時差ボケを予防・軽減するポイントは次の通りです。
1 旅行前には十分な睡眠をとる
睡眠不足のまま海外旅行に出かけると時差による睡眠障害が出やすくなるため、旅行前は意識的に十分な睡眠を心がけましょう。
2 東向きの旅行前は、就寝と起床時間を早める
概日リズムが前進する東方面への旅行前は、就寝・起床時間を少し早め、起床後は30分程度、太陽の光を浴びましょう。
3 西向きの旅行前は、就寝と起床時間を遅くする
概日リズムが後退する西方面への旅行前は、就寝・起床時間を遅くします。
4 旅行中は現地時間に合わせる
空港に到着したらすぐに時計を現地の時間に合わせて、渡航先と同じ時間帯の生活を送るようにしましょう。
【飛行機の中での過ごし方】
・飛行機の中では、東向きの飛行の場合は十分に眠る。西向きの飛行の場合は、疲れがとれる程度の仮眠に留める。
・飛行機の中でのアルコールは控える。
・飛行機の中では、十分に水分を補給して、ときどき身体を動かすようにする。
【飛行機を選ぶ】
・飛行機の中で眠れない人は、夕方到着する便を選ぼう。そして、到着後は夕食に消化のよいものを食べて、早めに就寝するように心がける。
・飛行機の中で眠れる人は朝到着する便を選ぼう。たとえよく眠れなかったと感じたとしても、現地到着後は眠らずに日中はなるべく明るい場所で過ごそう。
いかがでしたか? 時差ボケ対策を参考に睡眠の質をあげて、海外旅行を楽しんできてください。
【参考文献】
安眠の科学 内田直著(日刊工業新聞社)
・Fuminners 時差ボケは予防できる!原因と仕組み、なったときの解消法
http://fuminners.jp/iroha/865/
・時差ボケ(ジェットラグ症候群)を克服
http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/sports_110322.html
文/高橋晴美

高橋晴美(たかはしはるみ)
フリーランス編集ライター。食と健康・旅をテーマに執筆。
主に、旭屋出版 日経BP社 夕刊フジ JTBパブリッシングの月刊誌およびMOOKSなどの編集記事・広告を担当。(株)スミフルジャパンのバナナソムリエ。ベジフルティーチャー。
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