寒くて眠れない・・・を解消するぐっすり眠れる入浴法とは?
COLUMN

寒い日にぽかぽかとしたお風呂に入るとホッとしますよね。
何気なく入っているお風呂ですがぐっすり眠るために気をつけたいポイントがあります。今回は寒くて眠れない人のためのぐっすり眠れる入浴法について解説します。
シャワーだけはNG。お風呂に入る効果とは?
人が眠るためには、身体の芯の体温(深部体温)を下げる必要があります。
そのために血液を循環させて身体の芯から熱をくみ出して指先に運ぶことで身体から熱を放出させており、その際に脳の温度を下げていきます。
就寝前にお風呂に入ることで、血管が開き放熱しやすくなります。身体の芯の体温がいったん上昇し、その後スムーズに下がることで、身体の芯の体温が下がり眠気を感じやすくなります。また、お風呂に入ることで、
「浮力」によって身体が軽くなり、筋肉の緊張がほぐれリラックスモードに切り替わります。また、お風呂の「水圧」によって血流がよくなり栄養や酸素が身体をめぐり、1日酷使した身体の疲労を軽減する準備をはじめると言われています。
シャワーのみでは身体の芯の体温を下げることが難しく、緊張の緩和や疲労回復などの効果が得られません。寒くて眠れない冬に快眠するためにはしっかり湯船で身体を温めることが大切です。
快眠に導く入浴の3つのポイントは「湯温・湯量・入浴時間」
快眠のためにおすすめの湯温は冬なら40℃夏なら38℃です。一見、高めの温度で一気に温めるほうがよさそうですが、実は38℃~40℃のぬるめの温度が、最も血流を促し、心と身体をリラックスさせる自律神経(副交感神経)を優位に保ちます。そのためお風呂に入るとホッと身体の力が抜けていくのです。血液が身体を一周するのにかかる時間は約1分間と言われています。ですので入浴時間は額からじんわり汗が出る程度の15分くらいが目安です。また、その際ぬるめの温度なので肩までしっかり浸かってOK。全身をしっかりと温めましょう。就寝1時間~1時間半前に入浴することで0.5℃~1.0℃ほど体温が上昇するため中途覚醒が減少し、寝つきがよくなり深い睡眠が得られたという調査結果も発表されています。また、40℃以上のお湯に15分以上つかると身体を活動モードにシフトする交感神経が高ぶって寝つけなくなるので気をつけて。
寒くて眠れない人におすすめの入浴剤とは?
入浴剤にはいろいろと種類がありますが、硫酸ナトリウムが主成分の粉タイプは、身体を温める保温効果が期待できるのでおすすめです。また、乳液タイプは乾燥を抑える効果があります。疲れがたまっている方は、泡の出る炭酸ガスタイプがおすすめです。お湯に溶けた炭酸ガスが末梢血管に入り、代謝機能が高まります。湯船に長く入ることが苦手という方もその日の体調によって入浴剤を変えることで、お風呂に入る楽しみを見つけるのはいかがでしょうか?その際にアロマランプなどの照明を使い、ほの暗い明りでリラックスするのもおすすめです。また、お湯で濡らしたタオルを目に置くと眼精疲労軽減に効果があります。肩こりが気になる方は首や肩もしっかり温めて。
寒くて眠れないとお悩みの方も湯温・湯量・入浴時間を意識して入ることで身体をしっかりと温めてスムーズに眠気を誘いましょう。また、入浴後は身支度を整えてゆったりと過ごし、眠くなったらすぐに真っ暗なベッドに移動しましょう。うっかり身体が冷えてしまったときは、深めの洗面器にお湯を入れて足湯をし足先を温めて眠りましょう。
【参考文献】
『お風呂の達人 バスクリン社員が教える究極の入浴術』(草思社)
文/塚島早紀子
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快眠プランナー、上級睡眠健康指導士
塚島早紀子(つかしまさきこ)
約10年間の睡眠サポートサービスの運営を経て、楽しい睡眠をテーマにした「pleasantsleep.jp」を開設。
執筆、講演、メディア出演などを通じて帰宅後から寝るまでの習慣改善プログラムや寝室環境の改善などエビデンスに基づいたホームケアの方法をお伝えしています。
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