意外と知らない ベッドで寝返りする3つのメリット
COLUMN

右向き、左向き、仰向け、うつ伏せ……私たちは寝ているときに、さまざまな姿勢を変えて寝返りを打っています。なぜ、寝返りは必要なのでしょうか。そのポイントを解説します。
私たちは、ひと晩に20~30回ほど寝返りを打つと言われています。寝返りには3つのメリットがあり、質の高い睡眠をサポートしているのです。
・血液循環が滞ることを防ぎ、体の負担を和らげる
ずっと同じ姿勢で寝ていると、特定の部分にのみ体の重みがかかり、血液やリンパ液の循環が悪くなったり、体の一部分に滞留しやすくなったりします。
血液循環が滞ると、疲れが取れにくく、肩こりや腰痛などの原因となることもあります。ただし、必要以上の無駄な寝返りは眠りを浅くしてしまうので体への偏った圧迫を防ぐための、適度な寝返りが必要なのです。
・布団にこもった熱を逃がし、温度と湿度を調節する
快眠に適した寝床内環境は、温度が約33℃で湿度は約50%と言われています。寝返りは、寝具にこもった熱を対流させ、快適な温度や湿度に調節して、朝まで熟睡できる環境づくりに役立ちます。
また、睡眠中は、体が布団と密着する部分は熱がこもって熱くなる半面、圧迫されているので発汗が抑えられて蒸れてしまいます。暑さと蒸れで、寝苦しくなるといった質の悪い睡眠にしないために、寝返りで体温調節もしているのです。
・睡眠サイクルのリズムを整える
睡眠は、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)という2種類の眠りを交互に繰り返すことで構成されています。寝返りには、そのサイクルがリズム良く進むためのスイッチのような役割があります。寝返りがきちんと行われることで、睡眠サイクルが正常に行われて、上質な眠りに導かれるのです。
寝返りの質を左右する寝具選び
毎日スムーズな寝返りをするために重要なのが、寝具選びです。
マットレスは、適度な硬さとクッション性があるものがおすすめで、体圧がマットレスに対して均等に広がるのが理想的です。体圧分散に優れたマットレスは無駄な寝返りが減り、自然な睡眠のリズムを妨げません。体圧分散に加え、最近では熱がこもりにくく通気性に優れたマットレスや敷きパッドも市場に出ています。ご自身に合った寝具を選びましょう。掛け布団は、軽くて温かいものがベター。厚手で重みがあると、寝返りするときに体を動かしづらくなります。
枕は、マットレスとの相性が大事です。高すぎず低すぎず、軽くアゴを引いたときの自然な姿勢が保てるくらいの高さがちょうど良いでしょう。寝返りを打ったときに、頭がはみ出さない程度の大きさが適しています。
寝返りは、快眠へのキーポイント。自分では分からないものですが、「朝起きてもぐったり疲れている」「起きたときの肩こりがひどい」などといった場合は、寝返りがスムーズに打てていない可能性があります。寝具を見直すなどして、寝返りを意識した快眠生活を送ってください。
【参考文献】
e-ヘルスネット:快眠のためのテクニック-よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-003.html
健康生活:寝返りは健康のために必要だった!寝返り不足を解消するために
http://health-to-you.jp/sleep/negaeri97633/
文/内藤綾子

内藤綾子(ないとうあやこ)
東京出身。保険会社でOLを経験したのち、編集プロダクションに転職してライター業をスタートさせる。
出産を機にフリーとなる。ビジネス、家庭、健康、育児、教育に関連する記事を雑誌やWebで執筆するほか、書籍の企画・構成なども行う。
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