帰りの電車でうたた寝すると、睡眠の質が急降下!
COLUMN

仕事から帰る電車の中で、うたた寝することが習慣づいている人は珍しくありません。しかし夜の睡眠の質を上げたいなら、そこはグッと我慢するのがいいようです。
電車の中でウトウトしたくなる理由とは?
電車の中で、ついウトウトしてしまう経験は誰にでもあると思います。なぜ、電車の中で眠くなってしまうのでしょう。
・ガタンゴトンという、ゆりかごのような振動が心地よい電車内。一定のリズムでくる単調な振動はゆりかごに近い状態になり、寝つきがよくなると言われています。
・人間の体に最も心地よい振動は、「1/f ゆらぎ」と呼ばれるものです。実は電車の揺れも、「1/f ゆらぎ」なのだそう。そのため、心と身体がリラックスして眠りへと誘われやすいのです。
体温の調整がうまくいかず、夜の睡眠の質が下がる
ウトウトしたくなる条件がそろっているうえに、一日の疲れがたまっているのだから、「帰りの電車くらいうたた寝したい」という人は多いはず。しかし、なるべく我慢したほうがよいでしょう。
夕方以降の仮眠は、睡眠の質を著しく落とします。これは体温に関係があるためです。人の体温は夕方ごろに高くなり、夜寝る時間が近づくにつれて少しずつ下がっていき、眠りへと導かれます。しかし夕方以降に仮眠をとってしまうと体温がきちんと上がらないので、夜にしっかり下がることができず、入眠の妨げになって睡眠の質も落ちてしまうのです。
さまざまな工夫で、電車の中の眠気をおさえて
帰りの電車の中では、なるべく眠気を紛らわせるように心がけてください。自分に合ったさまざまな工夫で、乗り切ってみましょう。
・読書をする
・イヤホンで音楽を聴く
・ミント系のガムをかむ
・冷たいドリンクをこまめに飲む
・保冷剤などの冷たいものを肌に当てる
・可能であれば窓を開ける
・なるべく座らない
など。
眠気を我慢して帰宅したあと、早めにベッドに入るようにしたほうが睡眠の質が上がって疲れも取れやすくなります。
朝と昼の電車でうたた寝はいいの?
忙しい人にとって、電車での移動時間は貴重です。その時間に仮眠をとって疲れが少しでも軽減できれば、これほど効率的なことはありません。帰りの電車のうたた寝はNGですが、朝や昼はどうなのでしょう。
朝の電車内でのうたた寝……前夜の睡眠不足を補うことができます。座ったときは、腕を組んで姿勢を安定させながら。座れないときは、壁や手すりにもたれかかり、両足を少し開いて倒れないように気をつけながら目を閉じます。
昼の電車内でのうたた寝……午後に仕事で移動するときなどは、30分以内くらいでうたた寝するのはOK。ただし、16時以降は夜の睡眠に影響して睡眠の質を低下させることがあるので我慢すること。
うたた寝は、時間帯によって夜の睡眠への影響が違います。それを忘れずに、電車の中での時間を有効活用してください。
参考文献
・『あなたを変える睡眠力』(宝島社)
・日経グッデイ「睡眠不足でも、帰りの電車で寝るのはご法度!」
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100017/102700013/
・キャリアコンパス「帰りの電車で寝るのはNG? 睡眠不足を解消する8つのコツ」
https://doda.jp/careercompass/compassnews/20150703-13105.html
・ネムジム「電車に乗っているときにくる急な眠気には理由があった!」
http://nemgym.com/201408161890/
文/内藤綾子
関連するキーワード

内藤綾子(ないとうあやこ)
東京出身。保険会社でOLを経験したのち、編集プロダクションに転職してライター業をスタートさせる。
出産を機にフリーとなる。ビジネス、家庭、健康、育児、教育に関連する記事を雑誌やWebで執筆するほか、書籍の企画・構成なども行う。
※記事内の写真・文章・価格・人物などは記事の更新日時点での情報となります。
現在の情報と異なる場合もございますので、ご了承ください。
大塚家具のLINE公式アカウント!
続けて読みたい!あなたにオススメの記事