かゆくて眠れない…アトピー夏場のケア総まとめ
COLUMN

個人差の激しいアトピー、夏にひどくなるのはなぜ?
アトピー性皮膚炎の症状には、季節によって波があるようです。冬場にひどくなるという意見がある一方で、夏場がとくに辛いという真逆な意見もあるため、症状にはかなりの個人差があると言えるでしょう。アトピーが悪化する原因は、ストレスや、女性であればホルモンバランスなど内側からくる要因のほか、外的要因が引き起こす場合もあります。とくに夏場に悪化する、かゆみがひどくて眠れない、などの症状を持つ方に向け、夏ならではのセルフケアについてリサーチしました。
夏場に症状が悪化するのはなぜなのでしょうか。その外的要因の多くは、紫外線量の増加、湿気や温度の上昇によって汗の量が増える、雑菌が繁殖しやすいため皮膚に悪影響が出てしまう、布団やシーツなどのダニが繁殖しやすい、などが考えられます。眠れないために夏バテまで悪化…なんてことがないように、日中にできるケアと、ぐっすり眠るためのベッド周りのケアをご紹介します。
夏の日中はここに注意! アトピーケアのポイント
・紫外線から肌を守る
アトピーをはじめとする肌のトラブルは、紫外線によって悪化しやすいそうです。市販の日焼け止めには注意が必要な場合もあります。紫外線をカットする成分のなかには肌の刺激になるものも含まれるため、肌が弱い方にはトラブルの原因になる場合もあるようです。その場合、日傘やサングラスなど直接的な予防も効果的です。
・汗をこまめにふきとる
アトピーの人にとって汗が皮膚に触れることが刺激になる場合があるようです。汗がたまりやすい首やひじ、ひざは悪化しやすい部分です。予防するためには汗をこまめにふき取ることが大切。水で濡らしたタオルでふき取ったり、可能であればシャワーで汗を流すのもよいと言われています。
・エアコンの風に注意する
アトピーの肌は刺激に弱いだけでなく、肌内部の水分も逃げやすいと言われています。冷房がかかった部屋は、湿度が低くなりすぎるため肌の水分がどんどん奪われます。夏場でもかさつきを感じたら、こまめに保湿剤を塗り、肌にバリアを作っておくことが大切です。
眠れない…を軽減するための布団のケア
夜にかゆくて眠れないという方は、布団のケアをすることで症状が和らぐことがあるようです。眠れないという悩みに大敵なのが布団に潜むダニ。ダニが好む環境は、室温23℃以上、湿度50〜60%と言われています。そのため日中は、こまめにベッドルームの換気することでダニの発生をおさえることができます。
布団やまくらは、直接身体に触れるため、念入りにお手入れするのがよいでしょう。布団の掃除は、天日干しをすることも多いと思いますが、熱を避けるダニの性質から偏った干し方だとダニが布団の奥に入り込んでしまう場合もあるようです。干すときは、表裏ともに日にさらして掃除機で仕上げるとより効果的です。掃除機は可能であれば毎日、寝る前にかけるとなおよいと言われています。
布団以外にもまくらやぬいぐるみなど、洗えるサイズのものは55℃以上のお湯で洗うことで対策ができるようです。布団や寝具のケアをすることで、アトピー特有の眠れないという悩みが軽減したという意見も多く耳にします。こまめなセルフケアで、暑い夏を乗り切りましょう。
【参考文献】
『大人のアトピー、アレルギー&皮膚の悩み相談室』(主婦の友社)
『「アトピー」勝利の方程式』(現代書林)
『アトピー卒業ブック』(健康ジャーナル社)
数野由香子
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数野由香子(かずの ゆかこ)
フリーランスライター。出版社にてライター業、編集プロダクションアシスタントののち、フリーランスへ。
Webページの作成ほか、書籍制作にも関わっています。
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