睡眠の質を測るものさし、『睡眠効率』をチェック!
COLUMN

「もっと睡眠の質を上げたい」と、睡眠について悩んだことがある方なら、きっと一度は考えたことがあるはず。では、その日の睡眠の質が高いか低いかは、どうやって見分ければいいのでしょう。その1つの目安となる『睡眠効率』、ぜひチェックしてみてください。
『睡眠効率』が85%以上なら、合格点。
睡眠の質をチェックするのであれば、睡眠中の脳波や眼電図、筋電図などの記録を取って調べる検査を行って、客観的に評価する方法が有効だと言われています。ただ、そこまでしなくても、気軽にチェックしてみたいという方におすすめなのが、簡単な計算式で出せる『睡眠効率』。
寝床に入った時間のうち、実際の睡眠時間がどれくらいだったかを計算する方法で、85%を合格点として目指すといいと言われています。
睡眠効率(%)=実際に眠っていた時間÷寝床に入ってから出るまでの時間×100
例えば、夜12時にベッドに入り、朝7時にベッドから出たという場合、眠りにつくまでにかかった時間が30分、朝は目覚めてすぐにベッドから出たのであれば、
睡眠効率=6時間30分(390分)÷7時間(420分)×100=約93%
一方、眠りにつくまでに50分程度かかり、目が覚めてから10分程度ベッドの上でごろごろしていたのであれば、
睡眠効率=5時間(300分)÷7時間(420分)×100=約71%
という計算になります。
睡眠の質を上げたいなら、就寝のタイミングをチェック。
睡眠効率が低い場合は、寝ようとしても寝られない時間、目覚めているのに起床できない時間が長い可能性があります。そうなると、就寝・起床時間は同じでも、心身ともに睡眠の満足感が得にくくなってしまいます。
そこで、最近の睡眠理論としてよく提案されるのが「眠くなったらベッドに入り、目覚めたらすぐにベッドから出る」ということ。目安としては15分目を閉じても眠れなかったら、一度寝室を出るなどしてリラックスして過ごし、自然に眠くなったら再びベッドに入る方がいいと言われています。
逆に早く起きてしまったときも、二度寝などをしないでベッドから出て活動した方が、その日の夜の睡眠の質を上げてくれるそうです。
脳が覚醒しているときに寝ようとしても、なかなか寝つくことはできないもの。「眠れない」「どうしよう」と不安が続いてしまうと、『寝床=なかなか眠れない場所』という認識が刷り込まれてしまうことも。
睡眠時間を確保しようと、なんとか眠りたいという気持ちもわかりますが、眠れないときには少し長い目で睡眠を捉え、潔くベッドから出るなど睡眠の質を上げる工夫をすることも大切です。
逆に『睡眠効率』が高すぎる場合に、注意したいことは?
「ベッドに入ったら、バタンキュー」という方。一見『睡眠効率』がよく、睡眠の質が高いように見えるかもしれませんが、単純に睡眠不足のせいかもしれません。通常、健康な人であれば、床に入ってから眠りにつくまで、10〜20分程度かかるのが自然だと言われています。
もしも、「ベッドに入るとすぐに眠りに落ちる」という方で、日中に強い眠気や疲労感が続いているようであれば、『睡眠不足症候群』という症状の可能性も。人口の一割程度が該当すると言われていて、慢性的な睡眠不足を本人が自覚していないことが多いそうなので気をつけておきたいですね。
睡眠の質を上げるためには、まず、今の自分の睡眠を知ることが大事。最近は、『睡眠効率』や寝返りの回数などを測定できる睡眠計のバリエーションも豊富です。枕元に置くだけでの手軽なスマホアプリや時計タイプ、日中の消費カロリーなどもチェックできるリストバンドタイプ、マットレスや敷き布団の下に敷く高精度センサータイプなど。便利なアイテムを活用して、睡眠の質チェックを習慣化するのもおすすめです。
【参考文献】
『ここぞというときに力が出せる』(睡眠の3鉄則)
『脳が若返る快眠の技術』(KADOKAWA)
『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)
文/武田明子

武田明子(たけだあきこ)
フリーランスのコピーライター。
広告制作会社でコピーライターとして企業の商品・サービスのプロモーションに携わった後、出産を機にフリーランスへ。医療・美容系をはじめ、ママ向けからビジネス系まで多様なジャンルのコンテンツを制作。
読む人に伝わる、わかりやすい執筆を心がけています。最近の楽しみは、iPhoneのアプリを使って睡眠の質を“見える化”すること。翌朝いいデータが取れていると、ぐっすり眠れた感がアップします。
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