寝相が悪い人は、眠りが浅い? いい寝返り・悪い寝返り。
COLUMN

私たちが一晩に何回ぐらい寝返りをうつか、知っていますか? 実は、平均すると10〜30回くらいうっていると言われています。では、眠りが浅いと感じるのは、寝返りが多いせいなのでしょうか。気になる寝返りのヒミツや悪い寝返りの見極めポイントなどをご紹介します。
『寝返りをする人=眠りが浅い人』ではない!
寝相の悪さを気にして、寝返りをうたないように気をつけたとしても、私たちの身体は無意識のうちに寝返りをうっています。
その回数は、平均すると一晩に10〜30回ほど。例えば7時間睡眠の人が20回の寝返りをうつとすると、単純に計算して約20分に1回は身体を動かしていることになります。
こんなに頻繁に寝返りをうっていたら「ぐっすり眠れているの?」「眠りが浅いのでは?」と心配になりますよね。でも実は、寝返りは、私たちの睡眠の質を上げるために欠かせないもの。寝ている間、血液やリンパ液などの循環を促すという重要な役割を担っています。
また、身体の下にこもった熱を逃がして体温調整することで、快適に眠れる寝床内環境を整えるのも寝返りの大切な役割です。
逆に、寝返りをうちにくくなってしまうと、これらの働きが妨げられ、睡眠の質に悪影響を与えることに。つまり、寝返りをうって寝相が悪い=『眠りが浅い』『眠りの質が低い』ということではないのでご安心を。
ただし、眠りはじめの寝返りには要注意。
寝返りは睡眠の質を上げるために欠かせないものですが、実は、あまりよくない寝返りもあるそうです。眠りはじめから1〜1時間半くらいの間に寝返りを何度もうっているようであれば、眠りが浅くなっている可能性があります。
通常、眠りはじめの1〜1.5時間は、最も深い睡眠が得られる時間帯。深い睡眠中がとれていれば、身体の動きはほとんどなく、同じ寝姿勢をキープすると言われています。
ただ、寝返りは無意識のうちに行われていることが多いので、自分がどれくらい寝返りをうっているかは判断しづらいもの。もしも一緒に寝ている人に指摘されたり、自覚があったりするなら、少し注意が必要です。
「寝室の温度が眠りを妨げていないか」「マットレスや枕、掛け布団が身体に負荷をかけていないか」「眠る前にリラックスできているかどうか」など、深い眠りを得られる睡眠環境が整っているかどうかをチェックしてみてください。
スムーズな寝返りが、快眠のカギ!
朝起きたときに、手や腕がしびれていたり、顔の側面がしびれていたり、腕や肘を伸ばすと痛かったりすることはありませんか? それは、寝返りを上手にうてていないからかもしれません。
朝起きたときにスッキリと目覚められる理想的な眠りを手に入れるには、自由に、スムーズに寝返りをうてる環境を整えることも大切です。
まずは、寝るときに身につけるものを、寝返りがうちやすいパジャマにすることが大切です。枕やマットレスなどの寝具を選ぶときにも、寝返りがうちやすいかどうかをチェックしてみてください。
パートナーと同じマットレスを共有している方は、相手を気にして、自由な寝返りができていない場合もあります。寝返りの振動が伝わりにくいマットレスを選んだり、ベッドを分けたりすることで、快眠できる環境を整えることも大切です。
そして、ペットと一緒に眠っている方も同様に、自由な寝返りが妨げられていることも。一緒に寝たい気持ちをグッと抑えて、同じ部屋でも別々のベッドに眠るなど、工夫してみてはいかがでしょう。
【参考文献】
『ぐっすり眠ってスッキリ目覚める 快眠のための朝の習慣・夜の習慣』(だいわ文庫)
『日本人のための睡眠雑学100』(講談社)
『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)
文/武田明子
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武田明子(たけだあきこ)
フリーランスのコピーライター。
広告制作会社でコピーライターとして企業の商品・サービスのプロモーションに携わった後、出産を機にフリーランスへ。医療・美容系をはじめ、ママ向けからビジネス系まで多様なジャンルのコンテンツを制作。
読む人に伝わる、わかりやすい執筆を心がけています。最近の楽しみは、iPhoneのアプリを使って睡眠の質を“見える化”すること。翌朝いいデータが取れていると、ぐっすり眠れた感がアップします。
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