冬は寝不足に要注意! 風邪&インフルエンザに備える眠り方。
COLUMN

風邪をひいたときは、たっぷり眠ってゆっくり休むことが第一。一方、風邪やインフルエンザなどの予防のカギも、睡眠がにぎっていると言われています。この冬を元気に乗り切るために、寝不足はNG。上手な冬の快眠術をチェックしてみてください。
免疫力は、深い睡眠でつくられる!
風邪をひいて寝込んだときに、いつもより深く眠って、起きたら少しスッキリしたという経験はありませんか? 風邪などをひいたときは眠気が強くなると言われていますが、それは深い睡眠(ノンレム睡眠)中に出る“免疫を強めるホルモン”を分泌して、回復を早めようとしているからだそうです。
深い睡眠(ノンレム睡眠)中には、代謝を高め、免疫を強めるホルモンである、成長ホルモンや甲状腺ホルモンが分泌されると言われています。
ある実験では、インフルエンザウイルスに感染させたウサギたちの睡眠状態を調べたところ、深い睡眠(ノンレム睡眠)の割合が増えていたことがわかったそうです。
*『ぐっすり眠りたければ、朝の食事を変えなさい』(PHP研究所)より
そして、ぐっすりと眠ってホルモンをしっかりと分泌させることは、風邪などをひいたときだけでなく、ひく前の予防にも効果があることが、研究などからわかってきました。
寝不足だと、風邪にかかるリスクが大幅アップ!
アメリカのある研究チームは、日常の睡眠時間が風邪の罹患率にどう影響するかを実験で確かめたそうです。被験者164人に風邪ウイルスを点鼻剤で投与し、その後1週間、粘液サンプルを毎日摂取して観察しました。被験者の日常の睡眠時間は、実験前の1週間、腕時計型のセンサーを装着してもらい測定したとのこと。
結果、日常の睡眠時間が6時間未満だった人は、7時間超の睡眠時間の人に比べて、風邪にかかる確率が約4.2倍高いことが判明したそうです。寝不足の人は、風邪にかかるリスクが大幅に高くなることがわかりました。
*MNT:http://www.medicalnewstoday.com/articles/298785.php
また、アメリカで行われた別の実験では、インフルエンザワクチンを接種したあと、4日間、1日4時間の睡眠をとって、抗体の量の変化を調べたそうです。結果、4時間睡眠で寝不足の状態だった人たちは、十分に睡眠をとった人たちの半分程度しか抗体がつくられなかったことがわかりました。
*『ぐっすり眠りたければ、朝の食事を変えなさい』(PHP研究所)より
せっかくインフルエンザワクチンを接種したのに、寝不足が続いてしまうとウイルスの抵抗力を十分に発揮できないかもしれません。睡眠時間を確保することは、風邪やインフルエンザの予防に必須だと言えそうです。
ウイルスがまん延する冬、快眠するコツは?
風邪やインフルエンザのウイルスは、乾燥した空気で活発になるので、大気が乾燥している冬は特に注意が必要です。
予防のためには、手洗いやうがいなどでウイルスを体内に入れないことも大切ですが、入ってきたウイルスと闘うための免疫力をつけておくことも重要。この冬は、睡眠の時間と質をキープして、免疫力を強めるホルモンをしっかりと分泌させるように意識してみてはいかがでしょう。
冬の寒さで寝つきが悪くなるようなら、敷き布団の上に保温性の高いシーツやベッドパッドを。電気毛布を使う時は、寝る前に温めておいて、寝るときにはスイッチを切るようにしましょう。眠ったあとに体温が下がらないと、深い睡眠が得られなくなってしまうそうです。
また、冬は、温度16〜19℃、湿度50〜60%が快適に眠れる環境だと言われています。乾燥を好むウイルスの活動を抑えるためにも、ぐっすりと眠ることで免疫力を強めるためにも、エアコンや加湿器での温度・湿度コントロールもお忘れなく。
【参考文献】
『ぐっすり眠りたければ、朝の食事を変えなさい』(PHP研究所)
CIRCLE:ストレスより脅威? 睡眠不足で風邪をひくリスクは何と4.5倍!
https://www.circl.jp/16244
文/武田明子
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武田明子(たけだあきこ)
フリーランスのコピーライター。
広告制作会社でコピーライターとして企業の商品・サービスのプロモーションに携わった後、出産を機にフリーランスへ。医療・美容系をはじめ、ママ向けからビジネス系まで多様なジャンルのコンテンツを制作。
読む人に伝わる、わかりやすい執筆を心がけています。最近の楽しみは、iPhoneのアプリを使って睡眠の質を“見える化”すること。翌朝いいデータが取れていると、ぐっすり眠れた感がアップします。
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