一度使ったらやみつきに! 羽毛布団の魅力徹底研究
INTERVIEW

「フワフワの羽毛布団に優しく包まれて眠りたい」そう思う人は多いはずです。羽毛布団の魅力を探りながら、選ぶときのポイントやお手入れの方法などを解説します。
ポーランドやハンガリー産で、グースがおすすめ
──羽毛布団は、常に人気が高い寝具ですね。
軽くて暖かいことで、人気は定着しています。ひとことで羽毛布団といっても、いろいろな種類があるのをご存じですか?
──それは知りませんでした。どのような羽毛布団がおすすめですか?
寝床内の温度を保ちながら、吸湿・放湿性に優れ、身体に負担がかからない軽いものがおすすめです。
羽毛は空気を多く含むので暖かいのはもちろん、湿度の調整ができることが特徴です。心地よい睡眠には、寝床内環境の温度が33度で湿度が50%をキープできるとよいと言われますが、天然のエアコンのように、温度と湿度の両方を調整してくれるので、常に布団の中は快適。暑すぎて布団をはいだり、ムシムシしたりということがありません。ふわっと空気のように軽いので、身体への負担も最小限に抑えられ、寝つきや目覚めがよく、深い眠りへと導かれます。
──そのような羽毛布団を選ぶときのポイントを教えてください。
どこの産地か、どのような羽毛を使っているか、それが何%入っているのかを確認してください。おすすめはポーランドやハンガリーといった極寒の国で、寒暖の差が激しい地域ほど原毛の質がよいとされています。
また、「ダック」よりも、ダウンボールが大きい「グース」の羽毛は、空気をたっぷり含み保温性に優れているためおすすめです。当社で一番人気なのは、ポーランド北部産のホワイトマザーグースのダウンが95%、スモールフェザーが5%入った羽毛布団です。
──羽毛の表示を確かめて、どのような羽毛かチェックすることが選ぶポイントなのですね。
羽毛だけではありません。外側を包む側生地も大切で、軽くて通気性や、身体に馴染むドレープ性があるものを選ぶことがポイント。側生地に化学薬品が使用された布団は、通気性やドレープ性が低下します。側生地に薬品が塗られていないか、売り場スタッフに聞いて確かめてから購入するようにしましょう。
20万円代のものなら一生使える。長い目で見れば高くない!
──上質な羽毛布団に包まれて眠ってみたいです! ズバリ、価格はどのくらいするのですか?
当社には19,980円(税込)からの商品を揃えていますが、20万円代の上質なものをおすすめしています。羽毛布団のカバーも3万円くらいの質の高いもので合わせるといいですね。上質な羽毛布団は、10~15年に一度リフォーム(仕立て直し)すれば一生使えます。リフォームは、購入した店でお願いすると安心です。
当社でも、中の羽毛を全部出して洗い、側生地も新しくして新品同様にリフォームし、2~3週間でお客様の元へ戻します。新しく購入するより、約3分の1の値段(原毛の高騰で値段は毎年変わります)でできます。長い目で見れば、決して高い価格ではありません。
夏はどっち派? 羽毛布団orタオルケット
──暖かい羽毛布団は、夏に使うイメージがないのですが。
夏用の薄い肌掛けタイプがあるので、5~9月ごろに使うのがベストです。春秋冬用の羽毛布団で当店の一番人気の商品には、羽毛が800g入っていますが、肌掛けは半分の400gです。
三つ折りにしておなかだけにかけたり、頭寒足熱で足元だけかけて頭はひんやりジェル枕で冷やしたりすると寝やすくなります。軽いし湿気がこもらないので、寝苦しい夏こそ羽毛布団を使うと、そのよさが実感できるはずです。
とはいえ、「夏は、タオルケット1枚で寝る」という人も多いかもしれませんね。汗を適度に吸ってくれるのはよいのですが放湿性がないため、布団が湿気を帯びて重くなったり、身体が逆に冷えてしまったりします。身体を冷やすことは健康にとても影響するので、夏は、タオルケットより肌掛けの羽毛布団が重宝します。
──日常のお手入れが難しいのではないでしょうか?
実は、上質な羽毛布団は湿気ないので、干したり乾燥機をかけたりする必要がありません。逆に外干しは、紫外線に当たって羽毛にある油分が飛んでしまうのでNG。「外に出すと太陽のにおいがして気持ちよい」という人は、カバーを1枚かけて陰干しするなら大丈夫です。
「干さないと、ダニが心配」と思うかもしれませんが、ダニは湿度55%以上ないと生きていけません。湿度を50%にキープできる上質な羽毛布団なら、ダニもすみつかないのです。
──先ごろ、中国産の羽毛がフランス産などとして販売され、羽毛布団の産地偽装が問題になりました。大塚家具では、どのように対処していますか?
とても残念なニュースでした。当店で取り扱っている羽毛布団につきまして、報道されているような問題がないことを、各取引先に調査を依頼して確認しました。私たちも安心してお客様におすすめしています。
──私たちが購入するときは、どういうことに気をつければよいでしょう?
お店に足を運び、信頼できるメーカーの商品を選ぶのが基本です。見た目では、羽毛のことは素人では分かりません。きちんと説明を受けて購入するとよいでしょう。
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大塚家具 スリープアドバイザー
市村達也(いちむらたつや)
大塚家具 銀座本店 アシスタントマネージャー。2006年に大塚家具へ入社。お客様の声に耳を傾け、時には自宅へ訪問してアドバイスするなど密に接する中で、その方に合った最適な睡眠環境を提案をしています。
【スリープアドバイザーとは】
睡眠研究機関である「スリープ研究センター」が認定している資格。睡眠の専門知識に関する講座を受け、試験に合格した人だけが名乗ることができます。大塚家具では、各ショールームでスリープアドバイザーがお客さまのよりよい睡眠のための相談役として活躍しています。
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