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寝ても疲れがとれない!実は睡眠時間以外にも理由があった!

人は夜眠ることによって、日中の活動で生じた疲労を回復させています。「寝ても疲れがとれない」「ちゃんと寝ているはずなのに、朝起きたときにすっきりしない」「昼間、やたらと眠気が生じる」「寝つきはよい方なのに、夜中に目が覚めてしまう」といった症状のある人は、何らかの原因によって睡眠の質が悪くなっているのかも?

睡眠の質を高めるにはどうしたらよいのか? スリープ・サポート クリニックの林田健一医師にご解説いただきました。

睡眠は足りているはずなのに疲れがとれない、その訳は?

そもそも睡眠時間が足りていない

「睡眠を考える際には、“量・質・リズム”について見ていかなくてはなりません」と林田医師。量というのは、睡眠時間のことで、これが足りていなければ、疲労は回復されません。「自分の睡眠は足りていると思っている人が多いのですが、実は足りていない人がほとんどなんですよ」とのこと。

林田医師によると、成人の場合に必要な睡眠時間は7〜8時間。にもかかわらず、「睡眠時間は足りているはずなんですが…」と話す患者さんの睡眠時間が5〜6時間ということも珍しくないそうです。日本人の睡眠時間が世界各国の人々に比べて短いということは、さまざまな調査で明らかになっています。

例えば、OECD (経済協力開発機構)が2014年に行った調査では、15歳~64 歳までの日本人の平均睡眠時間は、加盟国29国のうち28位でした。1位の国の平均睡眠時間と1時間半以上も差が出ています。

「確かに、ショートスリーパーといって短い睡眠時間でも健康な生活をおくれる人はいますが、ごくごく少数です。寝ても疲れがとれないという人は、睡眠の質を考えるのも大切ですが、まず量の不足を補うことが必要ですね」と林田医師。

・昼間、強烈な眠気があり、仕事に支障が出る
・朝、眼を覚まそうとしてもなかなか起きられない
・夕食後、布団に入る前に寝入ってしまう
・休日になると長時間の睡眠をとる傾向にある

このような人は、たとえ毎日7〜8時間の睡眠をとっていても、もしかしたら睡眠時間が足りていない可能性もあるとのこと。

「ロングスリーパーと言って、人より多めの睡眠時間が必要な人もいるんですよ。いつもより多めの睡眠時間をとった際に昼間のパフォーマンスがアップしたと感じたなら、人よりも長い睡眠時間が必要なんだということを自覚しましょう」(林田医師)

睡眠を妨げる原因となる“5つのP”

それでは、睡眠の質についてはどうなんでしょうか?
「さまざまな原因が睡眠の妨げとなり、眠りが浅くなる、寝つきが悪くなる、睡眠時間が足りなくなるなどの影響が出ます。睡眠の質の低下は、人それぞれ原因が違います」

眠れない、浅い睡眠しかとれない場合の原因は、下記の5つのPで分類されると言われています。

<眠れないときの“5つのP”>

Physical(身体的原因)
胃がもたれる、肩や腰が痛い、咳で目覚める、皮膚の痒み、頻尿などがあげられます。

Physiological(生理的原因)
眠りにつく際の環境が変わった、仕事のシフトが変わって寝る時間が変化したなどがあげられます。

Psychological(心理学的原因)
眠りにつく際の環境が変わった、仕事のシフトが変わって寝る時間が変化したなどがあげられます。

Psychiatric(精神医学的)
心理学的原因が重症化し、うつ病や不安障害など、精神系の病気が関わります。

Pharmacological(薬理学的)
服用中の薬剤が原因となったりすることがあります。アルコールやニコチン、カフェインも睡眠を阻害します。

上記は不眠の際の原因の分類ですが、「寝ても疲れがとれない」といったときの原因を考える際にも活用できます。

それでは、具体的に、質のよい眠りを妨げる原因を見ていきましょう。

寝ても疲れがとれない原因はさまざま

① 眠りを妨げる物質を摂取しているケース

「カフェインは覚醒作用があるので、眠れないという人は避けるべきでしょう」と林田医師。カフェインは、コーヒーに多く含まれていることはよく知られていますが、仕事が忙しいからとエナジードリンクや栄養ドリンクを多量に摂取している人は要注意。これらの飲料には、コーヒー同様に多くのカフェインが含まれています。

カフェインには、覚醒作用だけでなく利尿作用もあるので、尿意で夜中に眼を覚ます原因になります。たばこに含まれるニコチンにも覚醒作用があるので、就寝前の喫煙は慎むべきでしょう。また、「眠りを誘発するアルコールも、実は眠りの妨げになるんですよ。利尿作用もあり、夜中に目が覚めてしまい、結果的に睡眠の質が低下します」と林田医師。

寝る前のみならず、眠りの質が悪いと自覚している人は、これらの物質の摂取を控えるようにしましょう。思い切って禁煙する、コーヒー好きならカフェインレスのコーヒーにする、寝酒はやめるなどを試してみましょう。

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② 病気など、身体的な原因があるケース

「男性の場合に多いのは、睡眠時無呼吸症候群ですね。寝つきに問題がなく、睡眠時間もとれているのに寝覚めがすっきりしない、日中睡魔に襲われるという人のうち、肥満やいびきが見られる場合は、この病気の可能性が高くなります」と林田医師。

一方、睡眠を阻害する病気で女性に多いのはムズムズ脚症候群だとのこと。布団に入って寝ようとすると、足がムズムズしたり、チクチク、ピリピリするなど、不快な症状のせいで眠れないということがあります。「睡眠中に何度も目が覚めるという人もいて、不眠の原因のひとつとなります」と林田医師。

「睡眠時無呼吸症候群」も「ムズムズ脚症候群」も、治療して症状が和らぐと睡眠の質が高まります。また、尿意で夜中に何度も起きるという人は「過活動膀胱」である可能性も。泌尿器科で治療を受ければ、尿意で睡眠が中断されることが改善されます。

他にも、花粉症やぜんそく、皮膚アレルギー、胃腸炎、副鼻腔炎などの病気がある際も、しっかり治療することが質のよい眠りのために重要となります。

③ 産中・産後、子育てで睡眠がとれないケース

妊娠中、後期になると、お腹の中の赤ちゃんが動くせいで、熟睡できないという妊婦さんは大勢います。ましてや産後しばらくは、昼夜関係なく2〜3時間ごとの授乳が必須となり、乳児のいる母親はいつでも睡眠不足となります。

これは、明らかに睡眠の量が足りていないということではありますが、それに加えて、産後しばらくは、神経が過敏になって熟睡できないようになるとも言われています。夜の睡眠がとれない分、日中、赤ちゃんが寝ているときは仮眠をとるようにして、少しでも疲れを取り除くことが必要でしょう。

④ 活性酸素の増えすぎで寝ても疲れがとれないことも

呼吸をする生き物はみな、活動中に活性酸素を身体の中に溜めることとなります。この活性酸素は、増えすぎると身体の機能を衰えさせます。正常な細胞を酸化させて、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞、がん、糖尿病など、多くの病気を引き起こす原因になるとも言われています。この活性酸素を除去するうえで必要なのが、睡眠です。

質のよい睡眠がとれていないと、活性酸素が身体の中に溜まっていきます。逆に、活性酸素が溜まりすぎていると、寝ても疲れがとれにくくなります。そのようなときは、活性酸素を増やさない心がけが必要です。活性酸素は、激しい運動をした際や、直射日光に長く当たったときなどに多く発生します。また、喫煙も大量発生の原因です。

対策として、細胞の酸化を防ぐ働きがある抗酸化物質が多く入った食べ物を摂取すると、細胞の酸化を防ぐことにつながります。ビタミンCやビタミンE、ポリフェノール類、ミネラル類が多く入った食材を食事に取り入れましょう。ストレスの溜め込みすぎも、活性酸素を増やすとも言われています。忙しいときこそ、リラックスできる時間を作るようにしましょう。

⑤ 自律神経が乱れて眠りが妨げられることも

内臓や血管の働きをコントロールしている自律神経に乱れが生じると、眠りにつきにくくなり、睡眠の質が低下してしまいます。質のよい睡眠が得られないことで、ますます自律神経が乱れ、身体に不調をきたす悪循環にもなりかねません。

自律神経には、昼間活動しているときに優位に働く交感神経と、急速時や睡眠時に働く副交感神経があります。人間の身体は、夕方になって日が沈むと、メラトニンというホルモンが脳から分泌され、脈拍、体温、血圧などが低下します。副交感神経が優位となり、この身体の変化で人は眠りへと導かれていくのです。

「暗くなってメラトニンが分泌されるには、朝起きたときにしっかり日の光を浴びることが大切です」と林田医師。日の光を浴びて体内時計のリズムを整えることが、夕方にメラトニンが分泌されることにつながるのだそう。と同時に、夜いつまでも明るいと、メラトニンの分泌が滞り、眠りの妨げになるとのこと。

睡眠のリズムはメラトニンの分泌に大きく関係しているのです。また、更年期障害で自律神経に支障が生じ、眠りが妨げられることもあります。

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副交感神経が優位に働くと入眠が促されます。「そのためには、寝る時間の1時間ぐらい前から心身のクールダウンを行いましょう」と林田医師。入浴は、ぬるめのお湯でゆったりと湯船につかります。部屋の明かりを薄暗くし、身体を締めつける服を脱いで肌に心地よい寝間着に着替えましょう。

パソコンやスマホなど、光の刺激のあるものは、この時間帯は控えます。ヒーリング効果のあるアロマをたくのもおすすめです。このときの香りは、ラベンダーやカモミールなど、副交感神経が優位になるようなリラックス効果の高いものを選びましょう。

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⑥ 内臓への負担が影響しているケースも

質のよい睡眠を得るためには、就寝前の3時間は食事を取らない方がよいと言われています。身体の各器官に指令を伝える自律神経のうち、夜になって優位に働くようになる副交感神経は、胃腸の働きを活発化させます。睡眠中でも、胃腸に食べ物があれば消化活動をしますので、胃腸に負担をかけていることになります。

特に消化に時間がかかる肉や繊維質の多い野菜、イカ、タコ、貝類などの食べ物は、遅い夕食では控える方がよいでしょう。また、肝臓に負担をかけるため、多量のアルコール摂取も好ましくありません。

⑦ 精神的な疲労が、睡眠の質の低下へ

布団に入ってから、仕事上の心配事や人間関係の悩みをあれこれ考えていると、リラックスどころか気持ちが高ぶり、交感神経が刺激されて眠れなくなったりします。精神的なストレスは、うまく発散させる方法を見つけないと、不眠症の原因になることも。

スポーツやカラオケなど、自分の好きなことをしてストレスを発散するようにしましょう。ただし、スマホやパソコンなど、電子デバイスでゲームをするといった発散法は、夜寝る前は控えるように。脳が興奮してしまい、かえって眠れなくなってしまいます。

また、慣れない子育てでストレスが溜まり、いざ寝ようと思っても寝られないという人も。そんな時は一人で無理をせず、家族や公的な子育て支援の助けを借りながら、時には子どもから離れて自分の時間を作り、ストレス発散を考えましょう。

睡眠リズムの狂いが寝足りない原因にも

社会的な時差ボケが生活の支障に

「概日リズム睡眠障害や、そのうちのひとつである睡眠相後退症候群なども、現代人に多い睡眠障害といえるでしょう」と林田医師。これらの疾患は、起きていなければならないときに眠気が強く、社会生活をおくるのに困難が生じます。睡眠の質を問う際に考えるべき「量・質・リズム」のうち、リズムに問題があるケースです。

「概日リズム睡眠障害は、一番わかりやすい例で言うと時差ボケにあたりますが、時差ボケは時間がたてば元の睡眠リズムに戻ります。問題となるのは、社会的時差ボケですね」(林田医師)。

社会的時差ボケとは、夜勤やシフト勤務、不規則な睡眠習慣のせいで、朝起きて夜になったら寝るというリズムが乱されてしまい、寝ようと思っても眠れなかったり、中途覚醒したりしてしまうことです。一見不眠症のように見えますが、睡眠の時間がずれているだけで、不眠症というわけではありません。

特に、睡眠相後退症候群の場合は、自分の睡眠リズムで眠れていれば特に問題となりません。ただ、社会生活をおくるにあたっては、出社時間や登校時間に間に合わせるために自分の睡眠リズムの覚醒時間より早くに起きなくてはならず、結果的に睡眠が足りなくなり、生活に支障が生じるのです。

週末に、昼まで寝て、夜遅くまで起きているということをしていると、体内時計のリズムが狂って社会的時差ボケになるので気をつけましょう。

行動療法で睡眠のリズムを整える

現代社会は、24時間、どこかで誰かが起きていて、夜中でも活動しているという生活が営まれています。インターネットの普及で、地域格差なく、夜中でも他人と交流ができたりショッピングができたりします。

「特に若い患者さんに多いのが、睡眠相後退症候群です。宵っ張りの朝寝坊のせいで体内時計のリズムが狂ってしまい、挙げ句の果てに出社や登校ができなくなってしまいます」(林田医師)。

睡眠相後退症候群を含め概日リズム睡眠障害の治療では、朝、決まった時間に起きて日の光を浴びる、しっかり朝食を食べるなどの行動療法を行います。

「3食決まった時間に食事をすることは、体内時計のリズムを整えることにつながり、睡眠リズムの改善にも関わってきます」(林田医師) また、メラトニンに類似した睡眠薬など、投薬による治療がなされるケースもあります。

眠りに関する病気は専門医へ

精神的な疲労がひどくなると、うつ病などの心の病にかかることがあります。うつ病と不眠症は相関関係が強く、うつ病の患者さんには不眠症の人が多く見られます。また、不眠症が続くと、うつ病になる率も高まります。うつ病が疑われる場合は、早期のうちに精神科や心療内科などを受診しましょう。

不眠の悩みがある際には、まず生活習慣を見直しましょう。朝はなるべく決まった時間に起きて日光を浴びて体内時計をリセットしましょう。食事の時間も規則的に、日中から夕方までの運動を心がけ、カフェインやアルコールは控えましょう。就寝前は明るい光を避け、自分なりのリラックスを心がけ、眠くなってから布団に入るようにしましょう。

それでも不眠症状が続き、日中に支障があれば、かかりつけ医に相談をしたり、睡眠の専門医がいる医療機関を受診したりするのが望ましいでしょう。いびきが原因で睡眠時無呼吸症候群になっていたり、ムズムズ脚症候群のせいだったりと、不眠となる原因は多岐に渡っているので、専門医では、総合的に不眠の原因を探り、症状に合わせた治療が行われます。

原因となる病気がある場合は、その病気の専門科で治療を行うのと同時に、生活面で改善できることがあれば実行し、眠りの質を高めていきます。

「ぐっすり寝た〜!」と気持ちよく朝が迎えられれば、体だけでなく心も元気になりますね。どのような一日を過ごすか、起きがけの心と体に大きく左右されます。

「寝ても疲れがとれない」ことが続けば、さまざまな病気の引き金にもなりかねません。眠りを妨げていると思われる要因を取り除いても、改善が見られないときは、睡眠外来のある医療機関を受診しましょう。

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