寝不足の最悪顔は、メイクでパーフェクトカバー(第1回)

寝不足の翌朝は、「顔色がさえない」「メイクがのらない」なんて、一日中憂鬱な気分になることも。そんな寝不足顔を上手にカバーできるメイクのポイントを、メイクカラーカウンセリングを得意とするヘアメイクアーティストの日比朱美さんに聞きました。2回連載でお届けする第1回は、肌と睡眠の関係や、カバーメイクなどについてアドバイスします。
第2回の記事「寝不足の最悪顔は、メイクでパーフェクトカバー(第2回)」はこちら
寝不足から“顔冷え”に。最悪顔はこうして作られる!
──睡眠と肌の関係について教えてください
。
睡眠には、自律神経が大きく関係しています。本来、夜になると、活動モードの「交感神経」優位から、リラックスモードの「副交感神経」優位に切り替わり、眠りが訪れます。
でも、寝不足になると血管が収縮している交感神経優位の時間が長くなり、血流が滞って冷えやすい体になってしまうのです。特に末端は、十分な血流が行き渡りにくい場所。顔は末端なので顔の肌色などにダイレクトに影響が出ます。
──“顔冷え”が肌によくないのですね。
そうです。肌は毎日生まれ変わっています(ターンオーバー)。ターンオーバーは、基本的に睡眠中に活発化します。
寝不足で顔冷えしている状態では、ターンオーバーがうまくいかず、古い角質が長期間にわたって残ってしまい、新しい細胞に入れ替わるのが遅れることに。その結果、乾燥、吹き出物といったトラブルを生じやすくなるのです。
むくみ、クマ、くすみ……寝不足の影響は計り知れない
──寝不足の翌朝には、顔にどのような悪影響が出やすいですか?
目立つのは、
・顔のむくみ
・目の下のクマ
・くすんだ顔色
・カサカサくちびる
です。また、乾燥肌によるシワも増えるので注意が必要です。
──それは大変です! それぞれの改善法を教えてください。
■顔のむくみ
「温冷ケア」を試してみてください。血行を促進して顔冷えを改善し、むくみを解消して引き締め、小顔効果もあります。
温冷ケアの方法
1.タオルを2本水で濡らしてそれぞれ固く絞り、電子レンジで1分ほど加熱して温タオルを2本作る。やけどには十分注意を。
2.タオルを1本水で濡らして固く絞り、冷蔵庫で冷やして冷タオルを作る。
3.温タオルを1本首に巻き、残りの1本で顔を覆う。30~50秒を目安に、タオルがぬるくなってきたら外す。
4.化粧水と乳液でスキンケアをする。温タオルの効果で毛穴がしっかり開いているので、浸透率アップ!
5.冷タオルで顔を覆い、ぬるくなってきたら外す。冷タオルの効果で、毛穴や血管をキュッと引き締める。
クマは、オレンジ系のコンシーラーで手軽にカバー
■目の下のクマ
目の周りの皮膚は薄いため、寝不足で起こる血色の悪さが影響してクマができやすくなります。クマは「青・黒・茶」の3種に分けられ、寝不足でできるのは青クマです。
乾燥しやすい目元のクマ隠しには、保湿効果が高い、もしくは美容液成分の入ったコンシーラーがおすすめです。青クマに効果的な色味は、青の補色に当たるオレンジ系で、肌より暗めの色を選んで。
目元の皮膚は薄いため、厚塗りしてしまうとヨレや崩れの原因になります。コンシーラーは、やわらかいクリームタイプ、もしくは筆ペンタイプを選ぶのがおすすめです。
顔色を華やかに演出するには、コントロールカラーが最強
■くすんだ顔色
肌本来の色がくすんでいると、「疲れてるね」と言われそう。また、ファンデーションやチークで隠そうにも、きれいに発色してくれません。
そこで取り入れたいのがコントロールカラー。くすんだ顔色をパッと明るくします。ファンデーションの透明感をアップし、下地効果兼用タイプなどは化粧崩れを予防する効果もあります。
色は、その人の肌色・状態によって違います。
全体的に黄ぐすみの人……パープル系
血色が悪く黄み肌の人……サーモンピンク系
血色が悪く青み(ピンク)肌の人……青みピンク系
を選びましょう。
また、寝不足で乾燥が進んでいる肌に塗るファンデーションは、保湿成分の高いタイプを。クッションファンデーションやリキッドファンデーションが、みずみずしい肌づくりに適しています。
カサカサくちびるは、縦ジワに沿ってリップクリームを
■カサカサくちびる
くちびるの皮膚は薄いので、寝不足で乾燥が進むとすぐカサカサになります。また、血色も悪く、青紫色になりがち。入念にお手入れしてください。
くちびるの毎晩のお手入れ
1.くちびるを左右にしっかり伸ばす。
2.縦ジワの中に浸透するように、リップクリームを縦にまんべんなく塗る。
3.くちびると肌の境目から乾燥するので、全体にリップクリームを塗るときは、くちびるからはみ出すくらいに。
血色が悪いくちびるのメイクには、ティントリップを使ってみましょう。ティントリップは、くちびるの水分や温度に反応して色づき、同じリップを使用しても、人によって色が異なって見える注目のアイテム。紫がかったくちびるに、血色がプラスされます。その上から使い慣れたリップをのせると、イキイキした口元になります。
パフやスポンジは毎日洗って清潔に
──メイクアイテムのカラーコントロールで、寝不足顔はカバーできるのですね。メイクをする上で、注意点はありますか?
メイク道具に気を配って欲しいです。最近は、使っているパフやスポンジを洗わず、不衛生にしている人が目立ちます。茶色く変色したり、汚れがこびりついたりしたまま使っていると、メイクのりが悪くなるばかりか、雑菌だらけなので肌トラブルの原因に。
パフやスポンジは、毎日洗うようにしてください。最近では、丸洗いしやすいシリコンスポンジといった便利アイテムも登場しています。上手に活用しましょう。
第2回は、日比さんの睡眠へのこだわりや、メイクのりがアップするリンパマッサージなどを紹介します。
監修/メイクカラーカウンセラー 日比朱美(ひび あけみ) さん
文/内藤綾子
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メイクカラーカウンセラー
日比朱美(ひびあけみ)
日本メイクカラーカウンセリング協会代表理事、日本アーティストユニオン理事。大手化粧品会社退職後、モード学園などで講師経験を積み、高い技術を分かりやすく伝えるノウハウを習得。一般社団法人日本メイクカラーカウンセリング協会代表理事。心と外見の両面をメイクとカラーを通じて輝かせるメソッドの普及のため、精力的に活動中。
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