ショールームの正しい使い方は? マットレス&枕の選び方ガイド
INTERVIEW

マットレスや枕、何を基準に選んでいますか? 量販店や百貨店、各ブランドのショールームやネット通販など、数あるショップがある中でスムーズに理想の1台に出会うには? 眠りの専門家である大塚家具の『スリープアドバイザー』に上手な選び方について聞きました。
体感→納得が、失敗しないマットレス&枕の選び方。
—マットレスと枕選びで失敗しないコツとは?
寝姿勢や骨格、筋肉の付き方などは人それぞれなので、お求めいただく際には、できれば体感できる場所に足を運んでいただくのがおすすめですね。カタログやインターネット上の説明を読むと、そのマットレスや枕の特徴はわかると思いますが、それが自分の身体に合っているか、快適に感じられるかまでは判断できないですよね。
テレビ台や収納家具など、身体が直接触れないアイテムであれば、デザインやサイズが決め手になるかもしれませんが、寝具は健康に直結するもの。眠りを改善したいとお考えなら、実際に試してからご購入いただくのが、マットレスや枕の正しい選び方だと思います。
全国に19店舗ある大塚家具のショールームでは、シモンズ、レガリア、シーリー、フランスベッドなど、世界的なトップブランドのマットレスをまとめてお試しいただけます。あちこちにあるブランドごとのショールームを電車や車で移動しながら回らなくても、ワンフロアで100台近いマットレスやそれに合った枕を比較できるのは、大きな魅力。じっくりと体感しながら、納得感の高い選び方をしていただけると思いますね。
先入観が、理想的なマットレス選びのジャマをする!?
—マットレスを体感しながら選ぶときのポイントは?
マットレスを選んでいただくときは、自分が気持ちいいと感じるかどうかに加え、客観的な視点で評価することも大切なんです。
大塚家具のショールームでは、マットレスを『身体に優しいタイプ』『中間タイプ』『しっかりタイプ』の3つに大きく分けていて、まずはそれぞれの代表的なものを試して、方向性を探っていただけるようになっています。ただその際、どうしてもいま使われている寝具の慣れがあって、ご自分の体感だけでは選びにくい場合もあるんです。
特に体圧分散性に優れた『身体に優しいタイプ』はフィット感が高いため、「どうですか?」とお伺いすると「やわらかくて気持ちがいい」という方もいらっしゃれば、「背中とおしりが、沈み込みすぎている気がする」という方もいらっしゃいます。
そういうとき、私はタブレットで写真を撮ってお見せすることもあります。客観的に見てみると、沈み込みすぎていることはなく、むしろ身体のS字のラインにフィットした、理想的な寝姿勢になっていたりします。ただ、しっかりめの寝心地に慣れていると、理想的な寝姿勢をサポートするマットレスに違和感があり、選択肢から除外してしまこともあるんです。
逆に、出っ張っているおしりや背中が沈み込まないマットレスだと、極端な例えですがブリッジした姿勢で寝ているようなもの。やはり身体のラインにフィットする方がラクですし、気持ちいいですよね。
特に、腰痛でお悩みの方は、かためのマットレスがいいという先入観があるかもしれませんが、私たちがおすすめするのは『身体に優しいタイプ』。腰のくびれ部分の隙間は、腰痛の最大の原因とも言われています。身体のラインにしっかりとフィットして体圧分散できる、クッション性のあるマットレスの方が、朝の寝起きも快適に感じられはずです。
実は、私も初期ヘルニアという病気を持っていて、昔はかたいマットレスがいいと思っていました。でもいまの仕事に就いて知識を深めてからは、フィット感の高いタイプの方がいいことを実感しています。実際に、かためのマットレスを買いに来られた方も、ショールームで試された結果、『身体に優しいタイプ』をお選びになるケースが非常に多いんです。「マットレスの選び方の概念が変わった」とおっしゃる方もいらっしゃいますね。
寝心地重視で選んで、ご予算での調整はその後に。
—最終的に自分にぴったりのマットレスを絞るには?
試されるときは、上向きだけでなく、横向きでもぜひ試していただきたいですね。マットレスの寝心地の差が一番感じられるのは、横向きの寝姿勢なんです。
無意識のうちに横向きになる時間は、意外と長いと言われています。もちろん、入眠時に横向きで寝られるという方も多いですよね。『身体に優しいタイプ』のマットレスの代表であるレガリアは、“雲の上の寝心地”と言われていて、特に横向きでも気持ちがいいマットレスの1つです。
身体にかかる負荷が分散されることで無駄な寝返りも抑えられ、睡眠が浅くて寝ても寝足りないという方にもおすすめです。ショールームには内部構造も展示してあるので、クッション層の厚みや通気性への工夫などを実際に目で見て、より納得してお選びいただけると思います。
ある程度方向性が決まったら、寝心地の近いモデルをいくつか寝比べて、絞り込んでいくといいと思います。大塚家具のショールームなら価格帯の幅も広いので、気に入られた寝心地に近いものを、ご予算の範囲内でご紹介することもできます。
例えば、レガリアの『インシグニア』は、シングルサイズで189,000円(税込)。同じ『身体に優しいタイプ』の中でも、レガリアの『サークレット』なら139,000円(税込)で『オネスティ』なら69,900円(税込)です。少しやわらかさは変わってきますが、クッション層が多めの別のブランドのマットレスをご案内することもできます。
まずは、寝心地の体感から選んでいただいて、最終的にご予算との兼ね合いを考えていただくのが、選び方としてはスムーズ。いまの寝心地のお悩みを改善できる1台が見つかりやすくなると思います。
また、ご夫婦で1台のマットレスをお使いになるなら、ぜひ一緒に試されるのをおすすめします。お互いの振動が気になるかどうかは、クッション層やコイルの構造によっても変わってきますので、体感して満足できるものを選んでいただきたいと思います。
私も、6年くらい前に夫婦で一緒に試して選んだのですが、いまも「気持ちよくて、朝起きるのがイヤだ」というくらい二人とも寝心地を気に入っています。あとは、シーツをつけ替えるときにラクな「軽いマットレスがいい」という妻の要望がありましたので、ショールームで実際に重さも比較しながら選べたのもよかったですね。
枕を選ぶときは、マットレスとの相性を要チェック!
—枕の上手な選び方は?
枕を選ぶときは、自分と枕の相性だけでなく、マットレスとの相性を考えることも大切なんです。
店頭で枕を試したマットレスとご自宅のマットレスのやわらかさが違うと、身体の沈み込み具合も変わるので、いざ、ご自宅で使ったときに枕の高さが合わなくなることも。マットレス購入時に、枕も合わせてお選びいただくのがベストなんです。
もしも枕だけお求めになるなら、ご自宅のマットレスの寝心地に一番近いものを選んでいただき、そこで試していただくと失敗の可能性が少なくなりますね。大塚家具のショールームでは、大型店だとサイズ違いを含め100台近いマットレスを展示していますので、きっと最適な枕をお選びいただけると思います。
マットレスをお求めのお客さまで、「枕は後で考えます」という方もいらっしゃいますよね。その場合は、とりあえず合う枕を試しておいていただくと、後で枕だけ買いにいらっしゃった時もデータが残っているので、スムーズにお求めいただけるのでおすすめです。
大塚家具のショールームでは、スリープアドバイザーの資格を持った私たちが納得のいく寝具選びをサポートいたします。総合受付にお申し付けいただいても、売り場に直接いらっしゃっても大丈夫ですので、ぜひ、お気軽に足をお運びください。
*記事中で表示した商品については、商品モデルの入れ替えなどに伴い、内容が変更になる場合もあります。
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大塚家具 スリープアドバイザー
野垣内渉(のがいとわたる)
大塚家具 新宿ショールーム プランニングチーム アシスタント マネージャー。
お客さまのお悩みやご要望に耳を傾けることが何より大事。お客さまのお話をお伺いしながら、最適なご提案ができるよう心がけています。
【スリープアドバイザーとは】
睡眠研究機関である「スリープ研究センター」が認定している資格。睡眠の専門知識に関する講座を受け、試験に合格した人だけが名乗ることができます。大塚家具では、各ショールームでスリープアドバイザーがお客さまのよりよい睡眠のための相談役として活躍しています。
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