【スリープアドバイザーのぐっす理論】 眠りの質をあげる、カーテン選びのコツとは?
INTERVIEW

寝室のカーテン、お好みだけで選んでいませんか? 実はカーテンの選び方が、睡眠の質に影響することもあるそうです。そこで、眠りの専門家『スリープアドバイザー』に、ぐっすり眠って、すっきり目覚めるためのカーテン選びのポイントを聞きました。
眠りのメカニズムを知ることが、カーテン選びの第一歩!
—寝室のカーテン選びで気をつけることは?
カーテンを選ぶ前に、まずは、私たちの睡眠と目覚めのリズムについて説明させてください。私たちが、夜になると眠くなり、朝になると目覚めるのは、『体内時計』が睡眠のリズムをコントロールしているからなんです。
朝、目覚めのスイッチを入れてくれるのが、光。光をあびると、夜の間に脳から出ていた『メラトニン』という睡眠ホルモンの量が減って、活動モードに切り替える準備をしてくれます。逆に日が暮れると『メラトニン』の分泌が増え、夜には眠くなるというわけなんです。
ショールーム内にある『グッドスリープファクトリー』には、最新の睡眠理論を学べるコーナーも!
朝は、脳と身体を目覚めさせるために光をあび、夜には、明るい光をあびないように気をつけることで、『メラトニン』が分泌されるこのリズムをキープしてあげることが大事です。
これを頭の片隅においていただき、寝室の窓の位置や方角、睡眠のお悩み、光に対するお好みなどに合わせて、通常のカーテンにするか、光をシャットアウトする遮光カーテンにするかを選んでいただくことをおすすめします。
朝の光が心地いいカーテンで、すっきりとした目覚めへ。
—朝の目覚めが悪い人へのおすすめは?
朝、目が覚めにくいという方の場合は、窓から光が入りやすい寝室環境を整えてあげることが大切です。遮光ではなく通常のカーテンを選んでいただくことをおすすめしていますね。
例えば、心地いい朝の光を演出するのであれば、このようなブルーグリーン系の組み合わせはいかがでしょう。同系色の模様が入った厚手のカーテンとボーダーのレースカーテンのコーディネートです。
厚手のカーテン『グリーナリーBL』とレースカーテン『ラクアーレGR』のコーディネート。
実はこのレースカーテン、生地が二重になっている少し珍しいタイプなんです。中の空気の層によって遮熱性が高くなるので、夏は冷房、冬は暖房の効きもよくなると言われています。透け感も抑えられるので、外から見られにくいというメリットもありますね。
生地を二重にすることで、遮熱性と遮像性を向上させたレースカーテン『ラクアーレ』。
寝室にはリラックス色がベスト! 興奮色はNG。
—寝つきが悪い方へのおすすめは?
寝付きが悪い方はもちろん、どんな方でも、寝室にはリラックスできる色合いを選んでいただくことが大切です。気持ちが落ち着く色味と言われる、ベージュ系統、グリーン系統、ブルー系統をおすすめすることが多いですね。
特にお子さんの場合は、人肌に近いベージュや黄色、オレンジなどの色味がリラックス色だと言われています。保育士さんたちが黄色やオレンジ色のエプロンを着けていることが多いのも、お子さんにとって安心しやすい色だからだそうです。
グリーン系の色味は、沈痛沈静効果が期待できると言われていて、ブルー、グレーなどの寒色系の色味も、気持ちを落ち着かせてくれると言われています。病室に水色の壁が使われていることが多いのも同様の理由だそうです。
グリーン系×ブルー系のリラックスカラーがミックスされたストライプのカーテン。
逆に、興奮をうながすような赤系統の色味は、寝室には向いていません。ただ、寝室はプライベートな空間ですので、落ち着く色味を選んでおけば、柄や素材はお好みで自由に選んでいただくといいと思います。
最近、ミラノサローネ国際家具見本市ではベロア素材のカーテンが人気とのこと。こちらは遮光タイプ。
遮光カーテンで、光をコントロールすることも大事。
—遮光カーテンにはどんなメリットがある?
光は、目覚めにとっては重要ですが、眠りの妨げになる場合もあります。外の街灯が気になって眠れないという方や、東向きの窓からの朝日が気になるという方、朝は少し遅めに起きたい方、勤務時間などの都合で明るい時間に眠りたいという方には、遮光カーテンをおすすめしています。
また、真っ暗が好きという方や、朝の光が苦手という方も、遮光カーテンを選ばれることが多いですね。
例えば、ブルーグレーの色味の遮光カーテンに、同じ系統の色が入ったレースカーテンを組み合わせたコーディネートはいかがでしょう。遮光カーテンの色をレースカーテンでリピートすることで、まとまりがでてきます。厚手のカーテンが単色であれば、レースカーテンには少し遊びを入れてあげるのがおすすめですね。
遮光カーテン『ガウルNV』とレースカーテン『ガーリーBL』のコーディネート。
『ガウルNV』は遮光カーテン専用の生地ですが、通常のカーテン生地の裏に遮光機能のある生地をつけることもできるので、お好きな生地を選んでいただけます。
体内時計の睡眠のリズムを整えるという意味では、朝の自然な光をあびるのがベストですが、お客さまの生活スタイルやお好みによっては、必ずしもこれが正しいこととは言えません。遮光カーテンを上手に使いながら、より快適な睡眠をとれるように寝室を整えてあげることも大切ですね。
起きたときにまずカーテンを開けて光をあびること。これは本当におすすめします。起きる時間がきたことを脳に認識させることで、目覚めのスイッチが入り、夜には自然と眠りやすくなるんです。
大塚家具の横浜みなとみらいショールームでは、ご要望に合うものを見つけていただけるよう、1000種類以上のカーテンをご用意しています。通常、窓のサイズに合わせてオーダーメイドでカーテンをおつくりしていますが、生地を選ぶ際も、お客さまのお好みやお悩みのオーダーにぴったりと合ったものをご提案できるよう心がけています。ぜひ、眠りのお悩みなどもお気軽にご相談ください。
関連するキーワード

大塚家具・スリープアドバイザー
山本一祐希(やまもとかずゆき)
大塚家具 横浜みなとみらいショールーム プランニングチームマネージャー。スリープアドバイザーの資格をいかし、お客様の悩みに耳を傾け、お一人ひとりのご要望やライフスタイルに合った快適な眠りの環境作りをサポートしています。
【スリープアドバイザーとは】
睡眠研究機関である「スリープ研究センター」が認定している資格。睡眠の専門知識に関する講座を受け、試験に合格した人だけが名乗ることができます。大塚家具では、各ショールームでスリープアドバイザーがお客さまのよりよい睡眠のための相談役として活躍しています。
※記事内の写真・文章・価格・人物などは記事の更新日時点での情報となります。
現在の情報と異なる場合もございますので、ご了承ください。
大塚家具のLINE公式アカウント!
続けて読みたい!あなたにオススメの記事