寝起きの困ったむくみ 原因と対策はコレ!

朝起きてから鏡を見て「あ、顔がむくんでいる、どうしよう!」と焦った経験はありませんか? 寝起きに顔がむくんでしまう原因は解明されているので、日々のちょっとしたケアで予防はできます。しかし、気をつけていてもむくみが起きてしまうこともあります。そんなときに、短時間でむくみを解消する方法についてもご紹介します。
顔のむくみ対策や解消法について、血管の専門家であり、多くの著作やテレビ出演などでご活躍中の、お茶の水血管外科クリニック・広川雅之(ひろかわまさゆき)院長先生にお話を伺いました。
①寝起きの顔のむくみ。原因は「うつぶせ寝」にあり!
──「むくみ」とはなんですか?
広川先生:顔に「むくみ」があるという状態は、皮膚の下の脂肪に水がたまっているということなんです。特に女性の場合は、男性に比べて「皮下脂肪」が多く、「むくみ」やすいと言えます。
──その原因はなんでしょうか。
広川先生:大きな原因は寝方です。うつぶせで寝てしまうと、下半身の水分が身体全体に移動し、重力により顔を含めた身体の前面に集中していきます。これにより顔がむくんだり、特に皮膚が薄い瞼(まぶた」がむくんでしまったりということなんです。寝起きのむくみに悩んでいる方で、うつぶせ寝をしているという方は、むくみ防止のためにあおむけ寝に変えるとよいでしょう。
──うつぶせ寝でもむくみを防ぐ方法はありますか?
広川先生:宇宙のような無重力空間なら大丈夫なんですが(笑)。地球には重力があるので基本的にはむくみを防げません。あおむけ寝ができない場合は、寝返りをうつのが一番よいと思います。
②「むくみ」の原因 その2は塩分の多い食事
──飲みすぎた翌日にむくみが目立つのはなぜですか?
広川先生:飲み会など、アルコールを摂取した次の日は特にむくみやすいという方もいるでしょう。お酒がむくみを招くのか?というと実は違うんです。アルコールには利尿作用があり脱水しやすいですから、むくみの原因にはなりません。問題は「塩分」のとりすぎによるものなんです。お酒に合うおつまみには「塩分」多めのものが多いんですね。塩分に含まれるナトリウムによって、身体に水がたまりやすくなり、むくみの原因になるんです。
──では、どんなおつまみがよいでしょうか。
広川先生:むくみを防止するためには、キュウリなどカリウムを含むおつまみがおすすめです。カリウムは塩分の排出を助けてくれる作用があります。このとき、塩分なしでとることがポイントです。
──塩分控えめの調味料を使用するのはどうでしょうか?
広川先生:たくさん塩分をとるよりはよいと思います。とにかく、「塩分+水」がむくみの原因となるわけです。
寝起きのむくみを解消するには笑顔が必要!? 夕方のむくみは?
──むくみを解消する方法を教えてください
広川先生:顔の筋肉を動かして血流をよくすることでむくみが早くとれやすくなります。鏡の前で自分の顔を見ながら「無表情」と「笑顔」を交互に10回ぐらい繰り返す「笑顔体操」が効果的です。
──むくみは朝だけでなく、夕方に足などがむくむこともあります。夕方のむくみが気になるときの解消法は?
夕方には、朝とは逆に重力で身体の中の水分が下半身にたまっていって、足のむくみが起こります。そんなときは、あおむけで両手両足をまっすぐ上にあげてゆらゆらと揺らす「ゴキブリ体操」がおすすめです。体操をする時間の目安はおよそ1分ぐらいでよいと思います。
気になる朝のむくみの原因は、「うつぶせ寝」と「塩分」でした。美味しいおつまみをたらふく食べ、酔っぱらって倒れるように寝てしまうと、むくみを自ら呼んでいるようなものだったんですね。そんなときは二日酔いでも「笑顔体操」で解消しましょう!
取材・文/三浦秋彦
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お茶の水血管外科クリニック 院長 東京医科歯科大学血管外科講師
広川雅之(ひろかわまさゆき)
静脈の病気の専門医。内視鏡的筋膜下穿通枝切離術(1999年)、日帰りストリッピング手術(2000年)、血管内レーザー治療(2002年)など下肢静脈瘤の新しい治療法の研究・開発をしている。
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