受験生の睡眠 最適な時間や効率的な睡眠法は?

本格的な受験シーズンとなる2月。合格を目指して猛勉強するのはいいけれど、この時期は体調管理がとても大切ですよね。体調を万全にして受験に挑むためにも、睡眠が大切です。そこで、追い込み時に徹夜は有効なのか? どのくらいの睡眠時間を取るべきか? 勉強中眠くなってしまったら……? 元中学校教師で、現在は子育てアドバイザーとして活躍する道山ケイ先生に、受験で100%の力を発揮するための効率的な睡眠方法を伺いました。
「徹夜で頑張る!」は受験生にとって正しい勉強法か?
受験日が間近にせまり、「もう後がない!」というとき。徹夜をするという選択肢が浮かぶかもしれません。確かに徹夜をすれば知識を一気に頭の中に詰め込むことができます。ただ、受験は非常に学習範囲が広いため、徹夜して知識を詰め込んだところで、成績を上げるのは難しいでしょう。しかも、徹夜=睡眠時間を削るということ。肝心のテスト中に睡魔に襲われて、集中力が低下する可能性もあります。
また結果的に体調を崩してしまうなんてことになりかねないのです。なので、受験前日は早めに寝ることを推奨しています。受験生の徹夜はNGです。とにかく体調管理を優先しましょう。
何時までに寝るのが理想的?取るべき睡眠時間は?
受験生たるもの、徹夜は避けるとしても睡眠時間を極力抑えて1分でも多く勉強したい場合もあるでしょう。そんなときは、夜遅くまでひたすら勉強してもOK!ただし、目安としては夜2時までにしましょう。最低でも3時間は睡眠を取りたいもの。それ以下の睡眠時間だと、逆にテスト中に眠くなり点数が下がってしまったり、体調を崩してしまい万全の状態で試験に臨めないなどのデメリットがあるからです。
夜2時に寝て、朝5時に起きたら、少し熱めと感じる位(43℃位)のシャワーを3分間浴びてその後水のシャワー(15℃位)を1分浴びましょう。熱めのシャワー、水のシャワーと交互に3回くらい繰り返すと、一気に目が覚めます。
その後すぐ机に向かえば効率よく勉強をスタートできるでしょう。
受験前は体調管理が最優先!睡眠を削るのは最終手段に
もしどうしても眠くなってしまった場合。それが夜12時前であれば仮眠を取ることをおすすめします。仮眠の目安は15分間。15分以上の睡眠を取るとメラトニンというホルモンが分泌されて、身体が熟睡モードになってしまうからです。
でも15分だけ睡眠を取るなんて、難しいと思う人もいると思います。例えばもし、夜10時に眠いと感じたら、一旦部屋の明かりを全て消して布団に入ります。寝入るまでに5分かかると仮定し、20分間のタイマーをかけ、仮眠を取るとよいでしょう。20分経ったら熱めのシャワーを浴びて、頭をすっきりさせます。そこから机に戻り勉強を再開しましょう。
ただ仮眠をとったにも関わらず、1時間と経たないうちに眠くなってしまったら、それは身体が疲れているということ。このまま続けても集中力が上がらないので、一旦寝て、朝早く起きて勉強しましょう。また、夜の12時過ぎであれば、結局睡魔は解消されないので、仮眠をとるのではなく3時間寝てしまった方がよいですね。仮に12時30分に眠くなってしまったのなら、3時30分まで睡眠をとって、そこから勉強を再開するというわけです。
1点の差で合否が決まるのが受験。それを考えると、1分でも多く勉強したいと考えるのが普通だと思います。ただ、焦りは禁物です。受験当日のギリギリまで勉強時間を増やすために徹夜を続けると、体力が消耗されてしまいます。その結果、インフルエンザや風邪などにもかかりやすくなります。
勉強を頑張ることは大事ですが、体力的に無理のない範囲で行うようにしてください。勉強時間を増やしたいと考えるなら、まずは「無駄な時間を削ること」「勉強効率を上げること」を考え、これ以上どうにもならない時にだけ、徹夜するかどうかを考えるようにしましょう。
無事に第一志望に合格できることを祈っています。
取材・文/阿部桃子
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思春期の子育てアドバイザー
道山ケイ(みちやまけい)
元中学校教師。学級崩壊の地獄と学年成績最下位クラスを9カ月でトップに変えた経験あり。そこから思春期子育て法を確立する。現在は親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。母親からの支持も厚く、定員170名の勉強会がすぐ満席になる。年間3000組の親子をサポートし、約7割の親子関係が良好に変化。
https://mitiyama.com/jyuken/jyukensippai
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