大いに関係あり! 髪の悩みと睡眠不足
COLUMN

年を取るごとに、髪の悩みは増えるもの。
鏡を見るたびに「う~ん、何だか髪の毛減ってきた? ハリがない?」と不安でたまらないという人もいるかもしれません。
薄毛や髪の老化の原因といえば、ストレス、間違ったヘアケア、遺伝などがよく挙げられますが、実は睡眠不足も大いに関係あるのだとか!
その真相を探ってみました。
なぜ寝不足が薄毛や髪の老化のの原因になるの?
人間の体は60兆個の細胞でできていると言われています。同時に髪の毛も毛母細胞という細胞が分裂してできています。
つまり、毎日毎日細胞分裂を繰り返しながら、新しい毛髪が作られているのです。
その細胞に栄養素や酸素を届け、かわりに老廃物を運び出すという重要な役割を果たしているのが血液。
睡眠中は、脳下垂体前葉から成長ホルモンが分泌され、血液の流れが促進され、栄養が髪まで送られます。
その結果、細胞の新陳代謝が行われ、新しい髪の毛が作り出されるのです。
ところが、寝ている間に回復するのは毛母細胞だけではありません。睡眠を取ることで体の疲れが取れることで分かるように、血液は臓器をはじめ、全身に栄養を送っています。
この血液。人間の生命活動に不可欠なのはまず内臓のほうですよね。そのため、内臓類から優先に栄養を届けてしまうので、髪の毛は後回しにされてしまいます。
その結果毛髪は、寝不足による栄養不足の影響をモロに受けてしまうのだとか。
そこからも、睡眠不足は髪の健康の大敵であることが分かりますね。
効果的に睡眠をとる方法はゴールデンタイムにあった!
睡眠の量には個人差があり、8時間寝なければ調子が悪いと言う人、4~5時間で十分という人、また忙しくて、睡眠時間を削っている人などもいるでしょう。
それでは、効果的に睡眠を取るにはどうしたらいいのでしょうか?
先ほど述べた成長ホルモンは、夜10時に分泌量が増し、翌朝2時までにピークを迎えます。
この時間帯はお肌にとってもゴールデンタイムと呼ばれていて、しっかり睡眠を取ると、翌日のお肌がつやつやになると言われていますね。
睡眠は、夜10時~翌朝2時までのコアタイムを意識して取るようにしましょう。
寝る前のひと手間で髪の健康レスキュー!
ぐっすりと深い眠りにつくためには、寝る前にお風呂に浸かることが大切と言われます。
安眠のためには、
・38~40度くらいの少しぬるめのお湯に
・ゆっくりと20分くらい
浸かるのがコツ。
湯船にゆったり浸かれば、布団に入るころにはリラックスを促進する副交感神経が優位になり、すんなり安眠へと誘われるようになるのです。
しかし! 髪の健康対策として、忘れてはならないことがあります。
それは、入浴の際に髪を洗ったら、寝る前に必ずドライヤーで髪をしっかり乾かすこと。
濡れた髪の毛は湿気を多く含んでいます。ただでさえ髪の毛は温度が高く、雑菌が繁殖しやすいのに、さらに雑菌を増やしてしまうことになります。
雑菌が繁殖すれば、フケやかゆみ、ニオイの原因にもなるでしょう。
また、髪の表面のキューティクルは、とってもデリケート。摩擦に弱いため、まくらとの摩擦で傷みやすく、切れ毛になりやすくなります。
さらにこのキューティクル、「水分や熱によって開く」という特徴があります。
そのため、濡れたまま放置するとキューティクルが開いたままになり、水分やたんぱく質が流出してしまいます。
その結果、髪の毛がパサパサ、ゴワゴワに……。
ハリやコシのない髪も老けて見えて、イヤですよね。
(まとめ)
髪の健康のためには、
・夜10時~翌朝2時までのコアタイムに睡眠をしっかりとる
・寝る前にお風呂に入り、洗髪したら、ドライヤーでしっかり乾かす
ことが分かりましたね。
最近、髪の悩みが出てきた……という方は、今日から実践してみましょう!
【参考文献】
AllAbout: 寝不足と薄毛の危険な関係!
http://allabout.co.jp/gm/gc/195499/
GOOD SLEEP.lab:ぐっすり寝れる!正しいお風呂の入り方は3つのルールを守るだけ
http://xn--n8jydrez92r.jp/fuiminsyou-ofuro-320
医療法人昴会野村医院
http://www.nomura-iin.com/baldness_lack_of_sleep.php
日本臨床医学発毛協会
http://www.hatumo.jp/usuge.html
文/阿部桃子