要注意! 車中泊の危険性を知って万全の対策を
COLUMN

「安上がりで、すぐに移動しやすい」という手軽さがある車中泊。秋冬の行楽へ向けて、予定している人もいるかもしれません。しかし、狭い車中で寝泊まりすると、思いがけない危険が潜んでいることがあるのです。せっかくの旅行が台無しにならないように、車中泊を安全に行うポイントを探ります。
車中泊に潜む3つの危険ポイントとは?
キャンプなどのアウトドアや早朝仕事に備えて前日からの現地入り、居眠り運転の防止、宿泊費の節約など…、車中泊の経験がある人は少なくありません。しかし、車中泊には、いくつかの危険なポイントがあります。十分に理解して対策を整えてから出かけましょう。
危険ポイント1)エコノミークラス症候群
車中泊で長時間ずっと同じ姿勢でいると、脚の血流が悪くなって血管内に血栓(血の塊)ができることがあります。エコノミークラス症候群は、その血栓の一部が血流に乗って肺へ流れ、肺の血管をふさがれてしまった状態。呼吸困難に陥るほか、命の危険もあります。
・車内では、運転座席をリクライニングした状態ではなく、できるだけ横(水平)になって、足を伸ばして寝てください
・衣類のボタンやファスナー、ベルトなどをゆるめ、身体をしめつけないようにしてください
・水分をとらないと脱水状態になり、血液がドロドロになって血栓を作りやすくなります。こまめな水分補給を忘れないよう気をつけてください
・タバコは血管収縮作用があるので、できるだけ控えましょう
眠っている間に命の危険も!
危険ポイント2)一酸化炭素中毒
車のエンジンは、ガソリンを燃焼させて回転します。車中泊でアイドリングを行っているときは、ガソリンと酸素の不完全燃焼により多少の一酸化炭素を排出します。冬場の雪でマフラーの出口がふさがれるなど、なんらかの理由で排気ガスが車外へ逃げにくくなると、一酸化炭素中毒の危険が高まります。
一酸化炭素を吸い込むと、血液中のヘモグロビンが一酸化炭素と結合し、酸素と結合できなくなります。身体のすみずみまで酸素が行き渡らないので、頭痛、吐き気、ふらつきなどを引き起こすほか、ひどくなると意識を消失して窒息し、死に至ることもあります。
・暑さや寒さをしのげる準備をして、必ずエンジンを切って寝るようにしましょう
高速のSAなどを選んで安全に
危険ポイント3)車上荒らし
宿泊施設と違って、車の中の様子が見えやすい車中泊では、車上荒らしの危険がゼロではありません。必ず対策をしておくことが重要です。
・ドアをロックし、車内が見えないようにサンシェードやカーテンなどを活用しましょう
・貴重品などは車外から見えないように隠すことを心がけてください
・周囲が真っ暗、人気が少ない、携帯電話の電波が届かないといった場所は避けてください
車中泊といっても、「車が駐められれば、どこでもよい」というわけではありません。高速道路のSA・PA、道の駅などが一般的です。ただし、「車中泊はお断り」とされている道の駅もあるので確認を。マナーを守って、安全で快適な車中泊を楽しんでくださいね。
参考文献:
・WEB CARTOP「短時間の仮眠でも要注意! 車中泊に潜む危険と注意すべきポイント5選」
https://www.webcartop.jp/2018/02/209082
・TABIPPO.NET 「はじめての車中泊で気をつけるべき7つのこと」
https://tabippo.net/car-stay/
・グーネット「車中泊の危険性と注意点」
https://www.goo-net.com/magazine/8190.html
文/内藤綾子

内藤綾子(ないとうあやこ)
東京出身。保険会社でOLを経験したのち、編集プロダクションに転職してライター業をスタートさせる。
出産を機にフリーとなる。ビジネス、家庭、健康、育児、教育に関連する記事を雑誌やWebで執筆するほか、書籍の企画・構成なども行う。
※記事内の写真・文章・価格・人物などは記事の更新日時点での情報となります。
現在の情報と異なる場合もございますので、ご了承ください。
大塚家具のLINE公式アカウント!
続けて読みたい!あなたにオススメの記事