寝ているつもりなのに疲れる。20~40代の約8割がかくれ不眠!

私は十分眠りが取れている、寝なくても大丈夫なタイプ……
そう考えている人でも、実はかくれ不眠の可能性があると言われています。
そういえば最近疲れが取れない、イライラしやすくなった、などと感じている人は要注意。
かくれ不眠になってないか、チェックしてみましょう。
かくれ不眠は寝不足とは違うの? 不眠症との違いは何?
「かくれ不眠」と言っても、不眠症とはどう違うのでしょうか? 単なる寝不足との違いが分からないという人も多いですよね。
精神科医など眠りの専門家によって結成された「睡眠改善委員会」によると、かくれ不眠は
・専門治療が必要ではない
・軽度かつ短期的な不眠症状がある
・睡眠の悩みを抱えている
・良い睡眠への積極的な対処を行っていない
と定義されています。
2011年にエスエス製薬が行った調査によると、20~40代の約8割がこのかくれ不眠だったことも分かっています。
「治療が必要ないなら、問題ないのでは?」と考えがち。
でも、かくれ不眠が生活習慣病の引き金になったり、老化や肥満、意欲や集中力の低下をまねくこともあるので要注意です。
案外あなどれないかくれ不眠を放置すると……
かくれ不眠~不眠症にならないためには、まず自分の眠りの状態を知ることがとても大切だと言われます。
以下の項目からチェックしてみましょう。
□よく昼間に居眠りしてしまうことがある
□最近面白そうなことがあってもあまりやる気が出ない
□寝つきが悪いことが多い
□眠れないのは異常ではない
□夜中に何度か起きてしまうことがある
□寝る時間は決まっておらず、毎日ばらばらである
□平日にあまり寝られないため、休日に「寝だめ」をする
□起きたときに「よく寝た」と思えない
□自分は寝なくても大丈夫なほうだ
□思ったよりも早く起きてしまうことがある
□集中力が途切れがちで、イライラすることが多い
□仕事が忙しいと、寝ないで夜遅くまで頑張ってしまう
チェック項目が1つでもあったら、早寝早起き、適度な運動を生活に取り入れるなど、睡眠習慣の改善を心がけて。
2つ以上チェック項目があったら、かくれ不眠を疑ったほうがよさそうです。
というのも「不眠症」は、
□寝付けない(入眠困難)
□睡眠を維持できない(中途覚醒)
□思っていたよりも早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
□慢性的に回復感のない、質の良くない睡眠が続く(熟眠障害)
これらの症状が週3回、1カ月以上続く場合に可能性が高いと言われます。
つまり、かくれ不眠がエスカレートすることで、不眠症になる可能性もあるということ。油断は大敵ですね。
いかがでしたでしょうか?
不眠症などの睡眠障害は重度になると長期的な通院が必要となることもあります。そのため、できる限り予防段階で改善しておきたいもの。「もしかしてかくれ不眠?」と思ったら、睡眠習慣を整えるようにしましょう。
【参考文献】
『快眠美人になる!「かくれ不眠」解消で毎日いきいき』(集英社)
睡眠改善委員会:快眠の定義
http://www.brainhealth.jp/suimin/newsrelease/pdf/news_141125.pdf