ストレスで眠れない・眠りが浅いときの原因と対策

夜、ストレスや緊張で眠れない、なかなか寝付けないということはありませんか。
とくに新生活で新しい環境になり、緊張する毎日が続くこともあるでしょう。また眠ってはいるものの眠りが浅く、朝起きたときに疲れがとれないということもあるかもしれません。
そこで今回は、眠りが浅く寝付けない、眠っても眠りが浅いと悩んでいる方へ、その原因と対策を上級睡眠改善インストラクターである安達直美さんに伺いました。
ストレスで眠れない・眠りが浅い原因は?
ストレスを感じて眠れない、もしくは朝起きたときになんだか眠りが浅いような気がするのが続いているという場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。
「原因は、心身共に緊張状態であることが考えられます。寝つきを左右する要因はいくつかありますが、一番影響が大きいのは心身ともにリラックスしているかどうか。それによってスムースに眠りに入ることができるかが決まります。
心身共に緊張状態にあるということは、自律神経系が休まっていない状態です。通常、日中は交感神経が優位になって活動に適した状態になり、夜間は副交感神経が優位になって休息に適した状態になります。
しかし心理的ストレスを強く感じていると、夜も交感神経が高ぶったままになってしまい、寝つきが悪くなったり、眠りの質が悪くなったりしてしまうのです」
これを実践!ストレスで眠れない・眠りが浅いときの対策5つ
そこで安達さんに、ストレスで眠れない、もしくは眠っても眠りが浅いと感じるときの対策を教えていただきました。
1.眠る前に心身共にリラックスする
「眠る前に心身ともにリラックスする時間を確保すること。例えば、就寝2時間前までに運動、食事は済ませておく、入浴やテレビ、パソコン、スマートフォンは30分前にはやめる、寝る前にリラックスできるストレッチを行うなどの方法があります」
2.腹式呼吸などを行い、ベッドでは悩みを一時的に忘れる
「悩みごとをベッドまで持ち込まないこと。例えば腹式呼吸をして、お腹のふくらみに意識を集中すると、一時的に悩みごとから気がそれます。
実はこの腹式呼吸、副交感神経を優位にしてくれるので、何よりリラックス効果が期待できるのです。その他にも、悩みごとを一時的に忘れられる特効薬となるようなことを自分なりに見つけてみましょう」
3.ぐっすり眠るために日中、日に当たって活動する
「眠りが浅いときには、とにかく一度ぐっすり眠ることが大切です。眠りの質がよくなると脳が元気になるので、ストレスを和らげてくれるのです。
日中にしっかりと日に当たって活動的に過ごすことで、ほどよく身体が疲れると、深い睡眠をとりやすくなることがわかっています。心が疲れたときは、身体を動かしましょう! きっと、よい眠りを誘ってくれますよ」
4.悩みごとを書き出してみる
「布団に入っても、なかなか考えごとや悩みごとが頭から離れないという方は、頭に浮かんでくるさまざまなことを書き出すとよいと言われています。
枕元にメモ用紙と鉛筆を用意しておいて、寝る前に全部書き出してしまいましょう。覚えておく必要のあるものも書き出しておき、朝起きたらすぐに見られるようにしておけば忘れるのを防止できます。頭を空っぽにする癖をつけましょう」
5.眠くなるまで布団に入らない
「眠りの質を上げるために、いったん睡眠時間を減らすという方法があります。専門用語では、これを時間制限法といいます。
眠れないのに、布団の中に長くいることは精神的にもよくありません。眠りの質を上げるにはメリハリが大切です。『動く、休む、動く、休む』のサイクルを上手に使いましょう」
ストレスで眠れないとき、眠りが浅い気がするときには、ぜひこれらのことを覚えておき、実践してみましょう。また、睡眠のセルフコントロールを上手にするのもポイントといえそうです。
文/石原亜香利
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一般社団法人日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター
安達直美(あだちなおみ)
公益財団法人精神・神経科学振興財団睡眠健康推進機構 睡眠健康推進委員
株式会社 エス アンド エー アソシエーツ 取締役 常務執行役員
国内大手航空会社において国際線客室乗務員として勤務後、寝装品メーカーの研究所で主任研究員として睡眠に関わる研究に従事。睡眠文化戦略コーディネーターを経て、現在職に至る。リラクセーションおよび眠りに関する商品開発およびマーケティングなどに携わる。福岡RKB毎日放送にて現在「どんどこサタデー」ドンドコヘルスケア(健康)コーナーにレギュラー出演中。
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