睡眠でダイエットできる? 体内のホルモンに注目!
COLUMN

寝るだけでやせられる……!? そんな夢のようなダイエット方法が話題になっているそうです。そのカギをにぎっているのが『ホルモン』。さて、ダイエットとホルモンの興味深い関係とは? 夏に向けてシェイプアップしたい方必見の情報です。
睡眠中は『やせホルモン』が出ている!?
何もしなくても、私たちの体は代謝を行い、カロリーを消費しています。目を覚ましているときの代謝による消費カロリー量『基礎代謝量』に比べ、睡眠中の『睡眠時代謝量』はやや低いと言われていますが、睡眠時にも代謝だけである程度のカロリーを消費しています。
さらに、私たちは睡眠中に分泌される『成長ホルモン』により、カロリーを消費すると言われています。成長ホルモンは、子どもの成長に関わるホルモンだから、大人には関係ないと思っていませんか? 実は、成長期以降も、量は減るものの分泌されているんです。
成長ホルモンは、『やせホルモン』とも呼ばれ、細胞の修復、脂肪の分解・燃焼、骨や筋肉の成長、お肌の新陳代謝などに作用しています。しっかりと成長ホルモンが出せるような睡眠をとることで、これらの作用を促し、多くのカロリーを消費できるようになるそうです。
『やせホルモン』が出やすい睡眠とは?
寝ると勝手に出て、カロリーを消費してくれるという、魔法のような成長ホルモン。しかし、どんな睡眠でも出るかというと、そうでもないようです。
成長ホルモンが出るのは、深い睡眠の間と言われています。深い睡眠は、通常、眠りはじめの3時間くらいまでに多く見られるもの。この時間帯に、ぐっすりと深く眠ることがポイントになってきます。
日ごろから、最初の3時間の深い睡眠を妨げないような、寝室環境や生活習慣を整えておくようにしたいものです。例えば、ソファでうたたねした後に寝室に移動するなど、夜の睡眠が分断されてしまわないように気をつけましょう。マットレスや枕が体型や寝姿勢に合っていないと、余計な寝返りにより眠りが浅くなってしまうこともあるそうです。
睡眠不足で、食欲がアップしてしまうことも!?
また、睡眠時間を変化させて、食欲に関係するホルモンを調べたある実験では、興味深い結果が出たそうです。同じ人の睡眠時間を、例えば、9時間、7時間、4時間にして調べてみると、睡眠時間が短いほど、食欲を増すホルモンの分泌が増え、食欲を抑えるホルモンが減ったといいます※1。
一方、米国のある研究によると、平均睡眠時間によって肥満リスクに差があり、最も肥満リスクが低かったのは、平均睡眠時間7〜8時間の人だったそうです※2。これより短くても、長くても、肥満リスクは高まったといいます。
この2つの実験・研究の結果から、ダイエットのためには、過度な食欲を押さえ、肥満リスクも下げられるよう、7〜8時間の睡眠が理想的だと言えそうです。そして、眠りはじめの3時間に深く眠って、成長ホルモン」をしっかりと出すことも、お忘れなく。
※1「8時間睡眠のウソ」(日経BP社)より
※2「ウィスコンシン睡眠コホート研究」より
【参考文献】
「8時間睡眠のウソ」(日経BP社)
文/武田明子
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武田明子(たけだあきこ)
フリーランスのコピーライター。
広告制作会社でコピーライターとして企業の商品・サービスのプロモーションに携わった後、出産を機にフリーランスへ。医療・美容系をはじめ、ママ向けからビジネス系まで多様なジャンルのコンテンツを制作。
読む人に伝わる、わかりやすい執筆を心がけています。最近の楽しみは、iPhoneのアプリを使って睡眠の質を“見える化”すること。翌朝いいデータが取れていると、ぐっすり眠れた感がアップします。
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