スポーツの秋! 上達の秘訣は快眠にあり!?
COLUMN

朝晩は涼しくなり、スポーツをしやすい気候になってきました。3年後には、東京オリンピック・パラリンピックがひかえていることもあり、スポーツ熱が高まっている方もいらっしゃるのでは? 今回は、スポーツの上達と快眠とのおもしろい関係をご紹介します。
運動のあとに快眠すると、上達しやすい!?
睡眠中は、脳と身体を休めて疲労回復を図るだけでなく、脳が情報を整理し、必要な情報を定着させていることがわかってきました。「暗記が必要な勉強は、寝る前にやると覚えやすい」ということを、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ある実験では、24対の単語の学習をした後、3時間の睡眠をとるグループととらないグループを比較した結果、とったグループは記憶改善率(覚えていた割合)が、約2倍になったそうです。
そして、睡眠と記憶力の関係は、勉強だけでなく運動能力にも影響すると言われています。キーボードの入力テストによってその効果を比較した実験では、練習した後に睡眠をとることで、テスト結果が大幅にアップすることがわかったそうです。
キーボードの入力をはじめ、例えば、ゴルフやテニス、ランニングのフォームなど、力のかけ方やバランスのコツといった運動技能の記憶力を向上させるカギも、快眠が握っていると言われています。
運動技能をアップさせたいなら、短時間睡眠はNG。
知識の記憶の定着、運動技能の記憶の定着、どちらも睡眠によって効果が上がると言われていますが、それぞれに必要な睡眠は異なるそうです。
暗記などの知識の記憶力に深く係わっているのは、一般的に『脳の眠り』と言われるノンレム睡眠。入眠から数時間にあらわれるこの深い眠りが、記憶の定着に必要だとされています。
一方、運動技能の記憶力にとって大切なのは、レム睡眠。ノンレム睡眠の後にあらわれ、明け方に近づくにつれて増えていくこの睡眠が、運動技能アップに関わっていると言われています。
もしも睡眠時間が不足していたり、睡眠の質が悪くて眠りのリズムが崩れてしまったりすると、ノンレム睡眠の方が優先され、レム睡眠があらわれにくくなってしまうそうです。一生懸命スポーツの練習をしても、なかなか上達しない可能性も。疲労回復だけでなく、運動技能アップのためにも、快眠を心がけることが大切です。
運動技能アップにつながる、レム睡眠をとるには?
運動技能の記憶力アップのカギを握るレム睡眠をとるには、まずは、睡眠時間と睡眠の質をしっかりと確保することが大切。
私たちの睡眠のリズムは、最初の数時間にノンレム睡眠が現れ、その後は80〜100分サイクルで、ノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返され、目覚めに近づくにつれてレム睡眠の時間が増えていきます。睡眠の時間が短いと、レム睡眠の時間も短くなってしまうことに。
もしも、スポーツをするために、朝早起きして睡眠時間を削ってしまっているなら、タイムスケジュールを見直して快眠できる時間を確保した方がいいかもしれません。また、大量のアルコールも、レム睡眠の質と量を低下させるそうです。
本格的にスポーツに取り組む方はもちろん、趣味でやっている方も上達の兆しがみえれば、やる気もアップしますよね。ぜひ、この秋は快眠習慣を心がけて、スポーツでひとつ上のステージを目指しませんか?
【参考文献】
『「睡眠力」を上げる方法』(永岡書店)
『ぐっすり眠りたければ、朝の食事を変えなさい』(PHP)
『快眠メソッド100』(かんき出版)
文/武田明子

武田明子(たけだあきこ)
フリーランスのコピーライター。
広告制作会社でコピーライターとして企業の商品・サービスのプロモーションに携わった後、出産を機にフリーランスへ。医療・美容系をはじめ、ママ向けからビジネス系まで多様なジャンルのコンテンツを制作。
読む人に伝わる、わかりやすい執筆を心がけています。最近の楽しみは、iPhoneのアプリを使って睡眠の質を“見える化”すること。翌朝いいデータが取れていると、ぐっすり眠れた感がアップします。
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