音より光がおすすめ!? 爽やかな目覚めで睡眠の質を上げよう
COLUMN

起床時間になってもなかなか起きられない朝、音の目覚まし時計を駆使して起きようと努力している人は多いと思います。朝の目覚め方がよくないと熟睡感を得ることもできないため、睡眠の質の良し悪しにも影響が……。そこで、朝、気分よく目覚めるための方法を探ってみました。
音目覚まし時計で起床する場合のメリットとデメリット
まず、音目覚まし時計のメリットとデメリットについて考えてみました。
【メリット】
1 かなり高い確率で目覚めることができる
目覚まし音を止めてまた寝てしまったということがない限り、高確率で目覚めることができるため“起きる”という目的を達成しやすい。
2 いろいろなサラウンドが楽しめる
近年では、携帯やスマートフォンの普及から、アプリによる音のバリエーションが増えている。ゆっくり起きたいときは“さざ波”にしたり、好きなアーティストの曲を指定することも。気分に合わせて変えることができる。
3 安価で購入できる
高級な音目覚まし時計は別として、1000~2000円ぐらいで購入が可能。
【デメリット】
1 強制的に起こされたという不快な気分が残る
けたたましいアラーム音で、自分で止めるまで鳴り続くタイプの音目覚まし時計は、いきなり起こされて現実世界に引き戻された感じがするので目覚めの気分は最悪。いつも睡眠の質が悪いという不満が残ることに。
箇条書きにしてみると音目覚まし時計は、メリットの方が多いように思いますが、“起こされた”という感覚があるため熟睡感も得られず睡眠の質までよくなかったと思えてしまいます。また、いきなりけたたましい音で起こされた場合、驚いて起きるため身体に負担がかかっているようにも思います。
睡眠の質も上がる!? 光目覚ましのメリットは?
最近では、音より光で目覚める方が目覚めやすいと言われています。では、それはなぜなのでしょうか?
人間は生まれながらにして、サーカディアンリズム(概日リズム)と呼ばれる体内時計を持っています。この体内時計はおよそ25時間周期のリズムがあり、通常、地球の自転に同期して随時リセットされる仕組みになっているのですが、そのリセットのスイッチとなるのが自然界の“光”なのです。
脳にある視交叉上核という部分が光を感じると、松果体で分泌されていた眠気を促進させるホルモン“メラトニン”の生成が抑えられ、それとともに、目覚めを促すホルモン“セロトニン”が多く分泌されることで、目が覚めるようになることが解明されています。
この仕組みを利用してつくられたのが光目覚ましです。光目覚ましはアラーム音を鳴らす代わりに光を発し、その光を浴びることにより、セロトニンを分泌させて目覚めをよくする効果があると言われています。強制的に起こされるのではなく、人間の身体のメカニズムに合わせてつくられているため自然に目覚めることができるのがメリット。身体に過度の負担がかからないのでおすすめです。毎日、無理なく穏やかに起きることが可能となることで体内時計のリズムが整い、夜の睡眠もスムーズになるので、睡眠の質を上げることができるのではないでしょうか。
進化する光時計にデメリットはある?
設定した時刻になると強い光を発する目覚ましを、「光目覚まし」あるいは「目覚ましライト」と言い、今ではいろいろなタイプの商品が店頭に並んでいます。
無音で光の機能のみのタイプはもちろんのこと、音と光の機能を組み合わせたタイプもあります。例えば、紫外線を出さないLED電球から、晴れた日の窓際と同じぐらいの光を照らし、設定起床時刻に向けて段階的に明るさが増していくタイプ。あるいは、光に強弱をつけて設定時刻に合わせて照らすことで睡眠の深さを調整し、眠りが浅くなったときにスッキリと目覚めさせるタイプ。その他、光とヒーリング音を合わせ、森の中で目覚めた心地よさを感じさせるタイプなど、機能も大きさも多種多様です。
光目覚ましにデメリットがあるとするならば、音目覚まし時計と比較すると、どうしても高額になってしまうという点です。しかし、毎日使うものなので使用頻度と長く使うことを考えれば決して高いものではないように思います。睡眠の質を上げる効果が期待できるグッズとして、試してみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
安眠の科学 内田直著(日刊工業新聞社)
・All about 健康 医療 光で起床! 目覚めを優しく助けてくれる照明器具
https://allabout.co.jp/gm/gc/407264/
・光で起こしてくれる目覚まし時計最強おすすめ人気ランキング10選
http://life-saver.jp/263
文/高橋晴美

高橋晴美(たかはしはるみ)
フリーランス編集ライター。食と健康・旅をテーマに執筆。
主に、旭屋出版 日経BP社 夕刊フジ JTBパブリッシングの月刊誌およびMOOKSなどの編集記事・広告を担当。(株)スミフルジャパンのバナナソムリエ。ベジフルティーチャー。
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