夜中に何度も起きてしまうのはなぜ?

夜、一度眠ったはいいものの、夜中に何度も目が覚めて起きてしまうというお悩みを持っている方はいませんか? この睡眠が途切れる「中途覚醒(ちゅうとかくせい)」は、放っておくと日中のパフォーマンスに悪影響を及ぼしてしまいます。
そこで、夜中に何度も起きてしまう考えられる原因と対処法を確認しておきましょう。
夜中に何度も起きる理由はさまざま
夜中にふと目覚めて、トイレなどに起きることは、誰もが経験があるはずです。しかし、とくにトイレに行きたいわけでもないのに何度も夜中に目が覚めてしまうということがあります。
その原因として考えられるといわれていることをいくつかみていきましょう。もちろん、これらの原因以外にも可能性のあることはありますので、参考程度にしてみてください。
不規則な生活・精神的ストレスによるもの
日本大学板橋病院精神神経科の内山真主任教授らが行った調査によれば、中途覚醒は中高年以降に増えるといいます。60歳以上で21.2%にも上り、20~39歳の10.7%と比べて約2倍多くなっています。
中途覚醒の主な原因は、不規則な生活や精神的ストレスなどで覚醒中枢が過剰に働くことが挙げられています。
対処法としては、朝は日光を浴び、軽い運動をして朝食はきちんと食べるなどがあるといいます。規則正しい生活を意識し、ストレスをためず上手に解消することも考えましょう。
深部体温が十分に下がらない環境
人は眠りにつくときに深部体温を下げることでスムーズに寝つけるといわれています。しかし、高温多湿の部屋で寝ると深部体温が十分に下がらず、夜中に起きてしまうことがあるといわれています。室温や部屋の湿度に気を付けるほか、あまり厚着をして寝ないこと、分厚すぎるかけ布団をかけないようにすることに気を付けて、体温についても配慮するといいでしょう。
寝る直前の飲食・飲酒・コーヒー
東急病院、東急健康管理センター所長 伊藤克人さんによれば、寝る前にカフェイン入りの飲み物や飲酒などをすると眠りが浅くなるといいます。また、寝る直前にものを食べることもよくないそうです。
食事は寝る3時間前までに済ませましょう。コーヒー、緑茶、紅茶などのカフェイン入りドリンクも飲み過ぎないようにしたいですね。また、アルコールは眠りを浅くするため、夜中に何度も起きてしまう場合には控えるのが推奨されています。
病気によるもの
中途覚醒は、うつ病、不安障害、睡眠時無呼吸症候群・周期性四肢運動障害、夜間頻尿などの病気や疾患によるものが原因のこともあるといわれています。これらの病気が疑われることもありますので、あまりに頻繁に夜中に何度も起きてしまう場合には、すぐに病院を受診してください。
夜中に何度も起きてしまう原因は、人によってさまざまです。中高年になると増えるとはいえ、「ただの歳のせいだ」と自己判断せず、深刻な場合にはすぐに病院でお医者さんに診てもらいましょう。
参考文献
・NIKKEI STYLE ヘルスUP「夜中に何度も目覚める 睡眠障害? 早めに受診を」
http://style.nikkei.com/article/DGXKZO11638600T10C17A1W13001?channel=DF140920160919
・ケータイ家庭の医学「夜中、何度も目が覚めるのは病気?」
http://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/122767/
文/石原亜香利
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石原亜香利(いしはらあかり)
ライター。主に30~40代のビジネスパーソン向け、美容・健康・ダイエットのジャンルで、多くの記事執筆・取材経験がある。読む人が日常生活の中で、実際に役立てられる企画立案・記事制作を心がけている。
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