条件反射で寝つきを良くする!? 『入眠儀式』とは?
COLUMN

条件反射と言えば、『パブロフの犬』。犬にエサをあげるときに鐘を鳴らしていたら、鐘が鳴るだけでヨダレをたらすようになるという話をご存じの方も多いですよね。同じように、「これをやることで寝つきを良くする!」という『入眠儀式』を取り入れてみませんか?
寝つきを良くするための儀式は、簡単なことでOK!
さっきまではしゃいでいた子どもが、電気を消すことでスーッと眠りに入る。寝る前に毎晩本を読むことで、だんだんと眠気が訪れて、眠りに落ちる。そんな風に、毎日、寝る前に同じことを繰り返すことを『入眠儀式(スリープセレモニー)』と呼んでいます。
儀式と聞くと、なんとなく敷居が高いようなイメージがありますが、例えば「歯磨きをして、パジャマに着替えて、電気を消して……」という当たり前のことでも大丈夫。毎日同じ時間に同じ場所で行うことで、寝つきを良くする『入眠儀式』になるそうです。
『鐘の音+エサ=ヨダレを流す』を繰り返していたパブロフの犬が、鐘の音だけでヨダレを流す条件反射のように、『入眠儀式+眠気=寝る』を繰り返しているうちに、『入眠儀式』で自然と眠気が訪れ、寝つきを良くするというわけです。
毎晩同じ時間に繰り返せる、シンプルなことを。
『入眠儀式』は、歯磨きをする、雑誌を読む、トイレに行く、日記を書くなど、普段行っていることでOK。眠る前に、毎晩できることを、同じような時間に、同じように繰り返すことがポイントです。「これをやると眠れる!」を条件づけしておくことで、うまく寝つけない夜にも、自然と眠りモードのスイッチが入るようになるそうです。
ただし、脳を興奮させ眠気を覚ますような行動はNGです。例えば、ハードな筋トレ、カフェインの入った飲み物、冷たい飲み物、タバコ、アルコールなどはおすすめではありません。光で眠気が妨げられる、スマホやパソコン、テレビも見ない方が効果的です。
また、出張や旅行が多い方は、旅先でもできるシンプルなことにしておくと、自宅以外のベッドで眠りたいときにも安心です。
気持ちよく眠りにつける、3つのおすすめ入眠儀式!
せっかく毎晩取り入れるなら、眠りの質をアップするような『入眠儀式』をはじめてみてはいかがでしょう。
快眠ストレッチ&マッサージ
簡単なストレッチを取り入れたり、リラックスできるヨガのポーズを行ったり、お気に入りのクリームやオイルを使ってマッサージしたり。気持ちよく続けられるストレッチやマッサージがおすすめです。
寝つきを良くする音楽鑑賞
ゆったりとした音楽が眠りを誘うことは、実験や研究からも明らかになってきています。おすすめは、リラックスできるもの。クラシック音楽や川のせせらぎなどのヒーリングミュージックなどが効果的だと言われています。POPSなどを聞くなら、アップテンポな曲は避け、歌詞で興奮しない曲や意味を考えなくてすむ洋楽などを。
幸福感を誘う読書
読書をするときは、どんどん読み進めたくなるような推理小説ではなく、哲学書や専門書などの難しい本を。苦痛を感じることで、幸福感を得るために『脳内麻薬』とも呼ばれる『β-エンドルフィン』が分泌されるそうです。
もし『入眠儀式』を行ってベッドに入ってもなかなか寝つけないときは、一度寝室を出るのがポイント。『入眠儀式=眠れない』にならないように、眠くなるのを待ってから、ベッドに入るようにしてみてください。
【参考文献】
『起床術 どうしても「スッキリ起きられない」あなたへ』(川出書房新社)
『きょうの睡眠ダイエット』(主婦と生活社)
『快眠のための朝の習慣・夜の習慣』(だいわ文庫)
『9割の不眠は「夕方」の習慣で治る』(SB新書)
『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)
『お酒や薬に頼らない「必ず眠れる」技術(角川新書)
文/武田明子
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武田明子(たけだあきこ)
フリーランスのコピーライター。
広告制作会社でコピーライターとして企業の商品・サービスのプロモーションに携わった後、出産を機にフリーランスへ。医療・美容系をはじめ、ママ向けからビジネス系まで多様なジャンルのコンテンツを制作。
読む人に伝わる、わかりやすい執筆を心がけています。最近の楽しみは、iPhoneのアプリを使って睡眠の質を“見える化”すること。翌朝いいデータが取れていると、ぐっすり眠れた感がアップします。
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