ぐっすり眠ると、免疫力アップ!? 花粉症に負けない睡眠術。
COLUMN

マスク人口が急増するこの時期。くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど、つらい花粉症でお困りの方に、睡眠がもたらす免疫力アップのしくみをご紹介します。花粉症時にありがちな睡眠の悩みを、楽しくすっきり解消する方法とは!?
[眠る] 花粉症対策には、まず充分な睡眠を!
花粉症には、免疫機能が大きく関係していると言われています。そして、私たちが本来持つ免疫力には、抗生物質にまさるようなパワーがあるとのこと。この免疫力を高めるには、睡眠がとても重要です。
寝不足が続くと、肌荒れや口内炎ができたり、風邪をひきやすくなる、あるいは長引くという経験はありませんか? 睡眠中には1日のダメージの回復を促す成長ホルモンなどが出やすくなり、眠ることで心身の疲れがとれます。また、免疫力の要となる血液を作る作業も、横になって眠っている間に行われるため、睡眠が足りないと免疫機能が下がると考えられます。
ですから、花粉症シーズンには特に充分な睡眠をとるよう心がけたいものです。とは言え、実際には鼻づまりなどの不快な症状で夜の睡眠の質も下がり、日中は眠気やダルさとたたかう毎日……。そこで、花粉症による睡眠の悩みを少しでも軽くするために、効果的な対策法をご紹介します。
[嗅ぐ] アロマテラピーで、心地よく乗り切る!
花粉症には、植物の香りの力を利用して症状にアプローチする、アロマテラピーが効果的です。主にユーカリやペパーミントの精油(エッセンシャルオイル)がおすすめ。鼻水や鼻づまりの不快感を軽減してストレスをやわらげ、ボーッとしている頭もすっきりさせてくれます。
ハンカチにユーカリまたはペパーミントの精油を1滴落として持ち歩き、外出時に嗅ぐと症状も落ち着くそう。また、マスクが手放せない方には、あらかじめユーカリの精油を1滴染み込ませたコットンを、マスクと一緒に袋に入れておき、『香りマスク』を作るのもおすすめです。マスクに精油を直接付けるのは、香りが強すぎたり、肌に精油が触れて刺激を与えてしまうこともあるので控えましょう。近ごろはマスクにシュッと吹きかける、マスク用アロマスプレーも市販されています。
そして花粉症の時こそ、ぜひ就寝前にアロマバスを。38〜40度のぬるめのお湯にユーカリの精油を4〜5滴入れて、必ずよくかき混ぜ、ゆっくりと入浴します。立ちのぼる湯気とアロマの効果で、鼻水や鼻づまりを緩和して気分もすっきり。花粉症に対する抵抗力も高めてくれるそうです。
*妊娠中や体調に心配のある方は、まずは医師や専門家に相談してください。
[噛む] 初期症状には、ミントガムが効果的!?
ミントガムを噛むと、スーッとして鼻の通りがよくなるような感覚になりますね。これは単なる気のせいでは無いようです。ガムによる花粉症改善効果は、耳鼻科医とガム製造メーカーによる共同研究においてもすでに実証済みだそう。
研究によると、ミントガムを噛むことで目のかゆみにはあまり変化が無かったものの、鼻づまりに高い効果が出たそうです。さらには、花粉症の不快な諸症状が引き起こす、いわゆる『花粉症ストレス』に対してミントガムが有効なこともわかりました。
これには、まずペパーミントの成分による抗アレルギー作用が関係しているとのこと。先のアロマテラピーの話でも触れた精油の効果のように、ミントガムを噛むことでも吸気とともに鼻の粘膜に直接働きかけることができるとみられています。また、咀しゃく運動により口腔から鼻腔内の血流が活発になることでも、鼻づまりが緩和されるそうです。そして、花粉症ストレスに対するリラックス効果についても、ペパーミントの成分と咀しゃく運動でもたらされることがわかっています。ぜひ意識してミントガムを噛んでみてくださいね。
この春は、楽しく花粉症対策をしながら充分な睡眠をとって、免疫力をぐっとアップさせていきましょう。
【参考文献】
『魔法の快眠術』(東洋経済新報社)
『女性のための睡眠バイブル』(主婦と生活社)
『目覚めスッキリ! ぐっすりセラピー』(PHP研究所)
『はじめてのアロマテラピー』(池田書店)
『ガムで花粉症はここまで治る』(ハート出版)
文/井田京子

井田 京子(いだ きょうこ)
コピーライターとして、主に化粧品をはじめとした美容関係の広告制作を経験。過去には、多忙による自律神経の乱れから、過眠症になって睡眠外来に通ったことも。なんとなく治癒しましたが、睡眠について考えていると、ついウトウトしてしまう毎日です。朝が苦手で、子どもに起こされることもしばしば……。『快眠は人生を潤す』と信じています。
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