睡眠不足でアルツハイマーのリスクが高まる!?
COLUMN
睡眠不足がさまざまな病気を誘発するということはご存じのとおり。
最近では、アルツハイマーの原因にもなるという研究結果も発表されている様子。
一体どのくらいリスクが高くなるのでしょうか? なぜリスクが高まるのでしょうか?
最近物忘れが気になる……という方は必見です。
寝不足によりアルツハイマー病の原因物質が増加する
働き盛りで健康なら、睡眠は二の次になりがち。「たかが睡眠不足」と考えている人も多いかもしれません。
でも、睡眠不足がアルツハイマーと深く関係している、となれば、その考えも変わるはず!?
まず、アメリカのワシントン大学が数年前に発表した研究結果を見てみましょう。
アルツハイマー病の原因のひとつと考えられている「アミロイドβ」という物質があります。アルツハイマー病はこの物質が脳内に蓄積して起きることが知られています。
実験でマウスの睡眠時間を減らすようにして、観察を続けたところ、この「アミロイドβ」の脳内蓄積が促進されたのだとか。
また、アルツハイマーにかかっているマウスでも、睡眠時間を増やすようにすると、「アミロイドβ」は減少したそう。
この結果から、起きている間にアルツハイマーの原因物質である「アミロイドβ」が増加し、寝ている間に減るということがわかりました。
この実験に対し、『明日から『朝型人間になる!』著者の三波紀子さんは、著書のなかで
「毎日睡眠時間を4時間~6時間しかとっていない人は要注意。脳の機能が落ちて老化が進みます」と指摘しています。
睡眠障害の人はさらにリスクが高まる!?
上記と同じ研究グループは、その後マウスではなく、人を対象にした実験結果を発表しています。
まず、健康な人145人を対象に、就寝、起床、昼寝の時間を計測。手首につけたセンサーで身体の動きをモニターし、客観的な睡眠データを取りました。
なかでも事前に骨髄液を採取したことで、「アミロイドβ」が蓄積傾向にあると判明していた32人は、ベッドに入っていても十分な睡眠がとれていない、つまり、睡眠障害の傾向にあったそう。
研究者は、「最も睡眠効率が悪かった被験者は、睡眠の質がよい人よりも5倍以上、初期アルツハイマーを発症する可能性が高い」とさえ述べたと言います。
たっぷり睡眠を取るのはもちろん、質の高い眠りを得ることが大切であることがわかりましたね。
近年アルツハイマーはとにかく予防が肝心と言われています。
バランスのよい食生活を心がけ、イワシやサバなどに含まれるDHAやEPAを積極的に摂取する、意識して運動をするようにする、といった予防法に加え、睡眠をしっかりとって、心も身体も元気に生活したいものですね。
【参考文献】
『明日から『朝型人間になる!』(ソフトバンク新書)
ダイアモンド 男の健康
http://diamond.jp/articles/-/34607
ヘルスケア大学
http://www.skincare-univ.com/article/006409/
文/阿部桃子
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