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How to

「睡眠と脳」 眠っているときに脳内で起こっていることとは?

睡眠と脳には深い関わりがあります。人は眠っている間に、不必要な記憶を消去することで疲れを取ったり、日中の集中力を上げることができるようです。睡眠と脳の働きを知り、脳にとってよい睡眠とはどんなものかを知ることで、意識的に仕事や勉強の効率を上げることができそうです。

今の能力をもっと高めたい、前向きに考えて動けるようにしたい。
そんな悩みに対し、生体リズムを整え、睡眠をよりよく改善することで現代に合う生き方を目指す「睡眠改善メソッド」を提供する、作業療法士・菅原洋平先生に紐解いていただきました。

睡眠と脳の密接な関係

──寝ている間、脳はどのような状態になっているのでしょう?

睡眠中には、sharp wave ripple(SWR)という脳波が、睡眠中の海馬ニューロン間のつながりを弱めることが明らかにされています。この海馬とは、記憶を司る脳の部位で、SWRは記憶に関連しないニューロンの活動だけを弱めます。これは、不要な記憶を選別して消去しているということ。

さらにSWRという脳波を阻害することで、充分眠っていても睡眠不足状態になることがわかっているのですが、このことからSWRは睡眠中に脳のクールダウン作業をしていると考えられています。脳は、必要な記憶と不要な記憶を選別して不要な記憶を消去しますが、この選別と、消去作業が睡眠中に行われています。

この作業は、脳の空き容量をつくるためです。この作業が行われないと、脳の消費エネルギーが高くなり、集中力が低下したり疲れやすくなります。また、不要な記憶を消去しないことで考えが切り替わらず、同じことをぐるぐる悩む「反すう思考」が生まれやすくなります。

──睡眠不足・質が充分でない睡眠と脳・身体にはどんな影響があるのでしょうか?

脳にはリンパがあり、昼間の脳の活動によってつくられる「異常たんぱくアミロイドβ」を動脈から静脈に流して排泄していることが明らかになっています。「アミロイドβ」は、認知症の原因物質と考えられているため、睡眠によって排泄作業が行われていないと認知症の危険率が高まります。

その他、「五大生活習慣病」である、がん・糖尿病・高血圧性疾患・心疾患・脳血管疾患の発症にも睡眠が関係していることが明らかになっています。

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質のよい睡眠で記憶力・効率化UP

──睡眠の質は、勉強や仕事の効率、記憶力にどのように影響するのでしょうか?

睡眠の質が悪いと、脳の反応速度が遅くなったり、不要な情報をマスキングする能力が下がり、余分な情報を見てしまうことによって作業効率が低下します。

──脳にとっての質のよい睡眠はありますか?あれば、どのような状態の睡眠でしょうか?

睡眠は、その深さによって4段階に分けられ、第3・4段階がいわゆる、深い睡眠です。前半に深い睡眠が集中し、起床3時間前あたりから「コルチゾール」というホルモンが起床準備を始め、起床の1時間前には急激に分泌が高まります。

理想的な睡眠のリズムは、前半にぐっすり深く、後半に起床準備が整う状態。そのために、「コルチゾール」が時間に依存して分泌されるホルモンであるという特徴を理解し、起床時間を意識的にそろえることが重要となります。

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睡眠と脳のためにすべきこと・避けること

──効率よく仕事や勉強をしたい場合、比較的記憶しやすい時間帯はありますか?

眠る前に覚えたことを朝起きたときに復習する方法が最も定着すると言われています。
脳の神経は、新しい情報を接続したあと、間隔を空けて同じルートに電流を流すことで「必要な情報」として残ります。一度接続されても、再び使用されなければ淘汰されてしまうため、時間を置いて再接続することが大切です。この脳の働きを意図的に利用するためには、眠る前と起きた後に同じ学習をするのが最もやりやすい方法です。

──昼寝を取り入れることは、仕事や勉強の効率化によい影響がありますか?

30分以内の仮眠によって作業効率が上がることが明らかになっています。1~5分でもスッキリ感はつくられますが、脳内の睡眠物質が分解されるには至らず、6分以上ならば分解されて作業効率が高まります。30分を超えると夜間睡眠と同じ深い睡眠が出てしまい、夜間分を食いつぶすので、30分以内の昼寝が推奨されています。

──仕事や勉強の効率を上げるために、睡眠に関して気をつけると効果的なことはありますか?

起床時間をそろえると生体リズムのスタートが揃います。
・起床4時間後→最も脳波活動が活発なので、重要な作業は午前中に
・起床から8時間後→脳が働かない時間なので単純作業などを
・起床11時間後→最高体温になるので、この時間はとにかく眠ることを避ける
休日は運動して体温を上げるようにすると、夜間の睡眠が深くなり上記のような睡眠の作用が得られます。

──反対に、効率アップさせるために避けるべきことはありますか?

・夕方に眠ること
・起床時間を3時間以上ずらすこと
・ベッドの上でスマホをいじる、テレビを見る、読書するなど眠る以外の作業をすること
・本来の夜の睡眠をとる直前に居眠りをすること

睡眠と脳の働きを知り、効率よく記憶をしたり作業を行うための睡眠の話をおうかがいしました。起床時間をそろえる、休日には運動を取り入れるなど、意識するだけで取り入れることができる、知って得する情報ばかりですね。

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