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【教えて!Dr.】 冷えに負けず、眠りを深くする方法 第2回 「冷えに悩む人へ、日常生活の注意点と受診の目安」

冬も本番を迎え、寒くて身体が縮こまる毎日。身体が冷えることで、睡眠に影響はあるのでしょうか。冷え症をライフワークとする目黒西口クリニックの南雲久美子院長に、詳しい話を聞きました。第2回は、冷えに悩む人へ日常生活の注意点や受診の目安について解説し、眠りを深くする方法を探ります。

第1回の記事「冷えと睡眠には深い関係があった!」はこちら

自分では「冷え」に気づかないことがある

──身体が冷えると、手足が冷たく感じて困ることがあります。

身体の特定の部分が冷たく感じると、すぐに気づきます。ところが、冬でも足がほてる、身体全体がほてる、足元は冷たいのに上半身はポッポと熱い、顔がのぼせるといったことがあり、それも冷えのあらわれです。冷えが進むと、体温を戻すために発熱が起こり、ほてることがあるのです。

また、「冷えのぼせ」といって、下半身が低温で、上半身が温かい状態になることもあります。

「冷え」といってもさまざまで、自分では気づかないことがあるので注意が必要です。

入浴、食事、適度な運動で温活を

──日常生活での冷え対策を教えてください。

・シャワーだけでなく、浴槽にゆっくりつかる
シャワーだけでは、身体が芯から温まりません。浴槽につかると、身体を内部からしっかり温め、副交感神経が優位になるので、心身をリラックスさせてくれます。

入浴は、38~40度のぬるめの湯に、20分以上の半身浴を。入浴できないときは、足湯だけでも大丈夫です。寝る直前に入ると体温が高すぎて寝つきが悪くなるので、ベッドに入る1~2時間前に入るようにすると、眠りを深くすることができます。

・身体を内側から温める食事
身体を冷やす冷たい食べ物は控え、鍋や温野菜など身体を温めるものを選びましょう。くるみやピーナッツなどのナッツ類や、干しブドウやプルーンなどのドライフルーツもおすすめです。

さんしょう、とうがらしといったスパイスは身体を温め、サフランやミントなどのハーブは自律神経に作用して冷えに効くので、食事にとり入れて。また、「バランスよく腹八分目」の食べ方が冷えに有効です。

・適度な運動
下半身の筋肉を中心に強化します。スクワットやつま先立ち、ウォーキングなど、足の筋肉を動かすことで血液循環を促し、足や下半身にたまった冷えが解消されます。電車の待ち時間や仕事の休憩中などにもぜひ。

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──最近は、温感グッズを活用する人も多いのでは?

多くの人は、寝具、衣料品、グッズなど、さまざまなアイテムを活用して冷え対策をしています。日常の温活にプラスすると、より効果的ですね。

「しもやけがなくならない」「眠りを深くすることができない」なら受診を

──冷えで受診するときの目安を教えてください。

冷え対策をしても、常に寒いと感じる、しもやけがなくならない、眠りを深くすることができないといった状態が続くなら、受診しましょう。

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──どの診療科を受診するのがよいですか?

西洋医学では冷えを病気ととらえないため「冷え症」という病名はなく、治療法が確立されていません。一方、東洋医学では2000年以上にわたり「冷え症は重要な病気」といわれています。まさに得意分野で、漢方薬などを用いた冷え症の治療ができる、漢方診療科や漢方外来が適しています。

──冷えで受診する人たちの、睡眠状態はいかがですか?

たいていの人は眠りを深くすることができていません。とはいえ、みんな「眠れている」と思っているんです。

「自分は眠れている」という思い込みが、さらなる冷えを招く

──どういうことですか?

「きちんと眠れていますか?」と聞くと、「はい、眠れています」と、みなさん答えます。でも、質問を続けるとそうではないことがわかります。
南雲先生「何時間寝ていますか?」
患者「3~4時間です」
南雲先生「寝つくまでの時間はどのくらい?」
患者「30分~1時間くらい」
南雲先生「夜中、何回目が覚めますか?」
患者「2~3回」
といった具合です。本人は慣れてしまって、今の睡眠状態に疑問を持たないのです。仕事やプライベートを優先して、睡眠はないがしろにされているのが現状です。

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──そんなとき、どのようにアドバイスするのですか?

睡眠を6~7時間とり、ベッドに入って数分で寝つき、夜中も起きないことが理想です。「日常生活を見直して、睡眠リズムを立て直しましょう」とお話しますが、忙しい人たちの生活を変えることは難しく、簡単にはいかないですね。

──仕事を優先せざるを得ない状況もあるのでしょう。

睡眠が十分にとれていないと、交感神経が優位になることが続き、自律神経のバランスが乱れます。それが冷えを悪化させる要因になり、睡眠の質を悪くするといった悪循環に陥ってしまうのです。

この悪循環から抜け出すには、日常に温活を取り入れ、睡眠リズムを見直すことが大切。その自覚を持つことが、眠りを深くする第一歩となるのです。

文/内藤綾子
監修:目黒西口クリニック 南雲久美子院長

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