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朝起きられない理由は何?寝坊もなくしたい!精神科医に聞く対処法

「朝が苦手」「朝起きられない」「寝坊してしまうことが多い」などで悩んでいませんか? そもそも朝起きられない理由はどこにあるのでしょうか。また朝寝坊してしまうことが多く、はがゆい思いをしている方もいるかもしれません。そこで今回は精神科医のゆうきゆう先生に、朝起きられない理由や寝坊してしまう原因と対策をうかがいました。

朝起きられない理由と寝坊する原因は?

──朝、なかなか起きられない、寝坊してしまうことが多いという場合、どのような原因があるのでしょうか?

ゆうき先生:人によって異なりますが、主に次の原因が多いのではないでしょうか。

・就寝時間が遅い(寝つくのが遅い)
・睡眠リズムが乱れている
・その時間に起きる理由が薄い(起きようという意志が少ない)

ゆうき先生:睡眠時間が足りないことや、その方にとっての睡眠リズムがずれるといったことで朝に起きづらい場合があります。また朝起きる理由がなくて起きられないことも考えられます。

朝寝坊しないための対策

朝起きられない理由や寝坊する原因に心当たりがある場合、どのような対策があるのでしょうか。寝坊しないための対策をゆうき先生に教えていただきました。

1. 就寝時間が遅い(寝つくのが遅い)

就寝時間が遅いだけなら早く就寝することです。なかなか布団に入っても寝つけない場合は、寝つける時間まで作業などをし、寝つける時間になったら布団に入るのが一番おすすめです。例えばいつも22時に布団に入り、23時にやっと眠れるのなら「23時までは布団に入らない」と心がけてみてもよいでしょう。

必然的に睡眠時間は短くなりますが、睡眠時間が短いことそのものを心配する必要はありません。かえって濃縮した睡眠ができたほうがベターです。また寝つけない時間に作業をすることで、気持ちの面もスッキリするはずです。

2.睡眠リズムが乱れている

睡眠リズムは1時間前後など毎日少しずつ、ずらしていくのがベターです。例えば深夜2時にならないと眠れない状態になっているなら、今夜は深夜1時に寝るようにしてみる、それでも眠れないなら深夜1時半に寝るようにしてみるなどです。

3.その時間に起きる理由が薄い(起きようという意志が少ない)

朝起きたらこれをしよう、などと決めておきましょう。朝の着替えを用意しておく、また作業のページを開いておくなど、途中まで行っておくのをおすすめします。

「眠りが浅い」「睡眠負債」は考えなくてよい

ところで、朝寝坊してしまう原因には、眠りが浅いことや睡眠不足がたまっている睡眠負債も関係しているように思われますが、実際のところどうなのでしょうか。ゆうき先生に聞いてみました。

──「眠りが浅い」ことは寝坊する原因ではないのでしょうか?

ゆうき先生:そもそも眠りに浅さ・深さというのは考えなくてよいかと思います。睡眠は睡眠です。逆に「眠れていない」と本人は思い込んでいるのに、実際は眠れているというパターンもあり『逆説性不眠』と呼ばれます。いずれにしても寝ているのなら「浅い・深い」は心配しなくてかまいません。

──7~8時間の睡眠を確保しているのにもかかわらず、朝起きられず、日中も眠気があるという人もいるかと思います。そもそも「眠りが浅い」というのは考えなくてよいのであれば、このような場合は何が原因なのでしょうか?

ゆうき先生:一概には言えませんが、日中に強いストレスや退屈感があり、漠然とエネルギー低下に陥っていることもあるのではないでしょうか。そのような人でも、もし目の前に突然、とても好きなアイドルが現れたら大興奮するでしょうし、ライオンが突然、襲いかかってきたら全力で逃げるのではないでしょうか。

いずれも「眠い…」なんて言っている余裕はないはずです。日常が漠然としていて退屈だからこそ意識が全体的に落ち、それを「眠気」として感じているのではないかと考えます。

──睡眠負債(睡眠不足がたまっている状態)についてはいかがですか? 朝寝坊の原因にはならないのでしょうか?

ゆうき先生:睡眠負債という考え方も根拠があるものではありません。ある意味本人にとって十分な睡眠をとることができる、つまり眠気がなくなるのなら問題ないと考えましょう。存在しない借金におびえる必要はありません。

──十分な睡眠時間を確保できても、まだ眠気がなくならない場合もあるかと思います。それは睡眠不足がたまっているわけではないということでしょうか。

ゆうき先生:人それぞれ、何が主な原因になっているかはわかりませんが、日中の眠気がなくならない場合は、先ほどの「日中の行為が退屈だから」というのが一番の理由だと考えます。またそれに加えて「たくさん寝ないとダメだ」という意識が心を縛って「眠気」になってしまっている可能性もあります。

「睡眠時間が長くなくてはならない」という考えは捨てよう!

ゆうき先生は前提として「睡眠時間が長くなくてはならない」という考えがあることも、朝寝坊してしまう原因になり得るといいます。

ゆうき先生:「長時間睡眠こそベスト」「短時間だとダメ」という意識があると、睡眠時間が短いときに、不必要に自分を責めてしまうことがあるためです。また睡眠時間が短くなると「あぁ、もっと寝なきゃ……! もっと寝たいのに……!」と思い、その結果、だらだらと朝寝坊してしまう可能性もあります。

まず「睡眠時間は短くても問題ない」と意識を変え、「睡眠時間が長くなくてはならない」という考えは捨てましょう。そうするとかえって気持ちがリラックスして、より眠りやすくなり日中の気持ちも快活になるものです。

アメリカのカリフォルニア大学の調査では「睡眠時間が7時間前後の人が一番長寿であった」という結果が出ているので、これを知って「7時間は睡眠をしないと早死にする」と思う人も多いかもしれません。しかし調査の対象が入院患者なので、必ずしも「一般的な人が、短く寝た場合に、それだけで早死にした」というデータではないのです。

すなわち短時間睡眠だからといって、健康に悪い、頭によくないと断定できるほどのデータは存在しないのです。加えて睡眠負債というのも決して根拠があるものではありません。よって、まず「短時間睡眠だとダメだ」という思考をなくしましょう。

朝起きられない理由や寝坊してしまう原因と対策を教えていただきました。思い当たる方はぜひ実践してみてください。また日中の眠気が必ずしも眠りが浅い、睡眠不足が原因であるとは限らないこともわかりました。まずは何よりも「長時間寝なきゃダメ」という考えをなくすことが大切と言えそうです。

 

取材・文/石原亜香利

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